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第506話

Author: ラクオン
霞川御苑?

あそこは竜也の家なのに、なぜ海人が電話をかけてくるのだろう。

梨花はすぐには答えず、逆に問い返した。

「何かあったのですか?今清水苑にいて、奥様に鍼治療をしたところですけど」

海人は頷いた。

「ああ、知ってる」

母の治療が終わっていて助かった。

もし治療中に竜也のために医者を呼び出したなんて家族に知られたら、親不孝者だと罵倒されるところだ。

海人は続けた。

「実は智子さんのことなんだ。階段を降りる時に足首を捻挫しちゃってね。結構腫れてるんだけど、病院には行きたくないってきかなくて。とりあえず冷やしてはいるんだが」

それを聞いた梨花は、二つ返事で引き受けた。

高齢者の捻挫は侮れない。やはり直接診てみないと安心できない。

竜也との関係を考えなくても、智子にはずっと良くしてもらっているし、恩義を感じているからだ。

通話を終え、海人はソファに座る智子を見て頭を抱えた。

「本当に病院へ行かなくていいんですか?」

「行かないわよ」

智子は鼻を鳴らした。

「あんたたち、私に仮病を使わせようとしてたじゃないか。これなら演技する必要もないだろう?」

「……
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