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第563話

Author: ラクオン
海人の思考回路は、竜也にとって意外なものではない。

竜也は意味ありげに頷き、彼の言葉に乗っかって尋ねた。

「じゃあ、俺と梨花は釣り合っていると思うか?」

「決まってるだろ?」

本気で千遥と政略結婚する気がないと分かり、海人は安堵の息をついた。

ケーキを頬張りながら、横目で彼を見る。

「あの子はお前が手塩にかけて育てたんだぞ。不釣り合いなわけないだろ?」

二人の関係が公になれば、恐らく「梨花の方が竜也に釣り合わない」という声の方が多く上がるだろう。

世間は家柄しか見ないからだ。

竜也が孤立無援だった時、梨花が片時も離れず寄り添っていたことなど、誰も想像しないだろう。

それを聞いて、竜也は嬉しそうに眉を上げた。

「本当か?」

「誰かに何か言われたのか?」

海人は眉をひそめ、親友のために一肌脱ごうという態度を見せた。

「今のところはまだ」

「ならいい」

海人は、二人がここまで来るのが容易ではなかったことを知っている。

手作りケーキに免じて、彼は胸を叩いた。

「俺がついている限り、今後もそんなことは誰にも言わせない。だから安心して、彼女を大事にしてやれよ」

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