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第841話

Auteur: ラクオン
竜也が霞川御苑に戻った時、梨花はリビングのソファにうずくまるように座り、両手で温かいなつめ茶の入ったマグカップを包み込んでいた。

智子が隣に座り、緊張した面持ちで彼女のお腹をまじまじと見つめていた。

「どうした?」

竜也は足早に近づき、まず梨花の顔に視線を落とした。

「なんでもないの。さっき赤ちゃんが少し激しく動いたから、智子おばあ様がすっかり緊張しちゃって」

梨花は口角を上げて笑い、自分の隣の席をポンポンと叩いて彼を座らせた。

「ほら、竜也まで智子おばあ様に移っちゃってるじゃない」

竜也は彼女の横に腰を下ろし、掌を彼女の膨らんだ腹部に当てた。その中から伝わってくる、微細だが規則的な胎動を感じ取って、ようやくひそめていた眉間を少し緩めた。

智子は一人でぶつぶつと小言を言った。「もうすぐ生まれるって時期に、クリニックで診察なんてしてる場合じゃないでしょうに。私に言わせれば、今の時期は家で大人しくしているべきよ」

梨花は困ったように竜也を一瞥した。

竜也はそれを察し、間を取り持つように言った。「おばあ様。梨花も自分で分かっているさ。それに、診察に出る頻度もすでに減らして
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