Share

12話

Author: Yuu
last update Last Updated: 2025-06-27 07:00:56

3人組に指定された日当日。

俺と愛は敬都のことが気になって、指定されたゲームセンターにきていた。

そこには見た目の印象がかなり変わった敬都が座っていた。

自分で「ギャップ」というのを提案したけど、多分誰の目から見ても今の敬都を陰キャと呼ぶ人はいないだろう。

そのくらい見た目が変わっている

髪型だけでそんなに印象が変わるのかと思う人もいるだろうが

洋服にも少しだけ手を入れている

俺たちみたいな陰キャは元々洋服にお金をかけるおしゃれさんではないから洋服の数が少ない。

そんな俺たちにとってキーアイテムになるのが「黒のパンツ」と「無地のシャツ」である。

一件地味というやつもいるかもしれないが、俺たちはおしゃれになる必要はなくて「ダサくない」を目指せばいい。

世の中見見渡せば無地コーデなんか腐るほどあるだろう。

それに前見たテレビでいけてない人たちが「黒なパンツ」をはくだけでましになるみたいな企画をみたことがある。

俺も実際にやってみたのだが妹の真紀からもお墨付きをもらった。

今日の敬都のコーデは黒のパンツに白の無地シャツである。

今の敬都はどこにでも恥ずかしくないはず

「なぁ愛。今日の敬都はどうだ」

「そうだね。最初にみっちゃんの家に来た時に比べたら別人って感じかな。まぁみっちゃんの方がかっこいいけど」

「うん。ありがとう」

愛はいつもの調子で俺贔屓である

「でも今日の愛も可愛いよ」

「えへへ。みっちゃんと一緒にいるときは私も気合を入れるのです」

「それは俺も頑張らないと」

本当に頑張らないと愛だけが際立ちすぎて「隣の男ダサい」とか思われたら愛の評価が下がるかもしれない

「みっちゃんは今のままでいいよ」

そんなこんな話したいたら3人組の男たちがゲームセンターに入ってきた

改めて調べたのが3人組の男たちは

リーダー?みたいな存在が 木村

他A 吉田

他B 浅野

という名前らしい。学校でも悪ぶっているみたいだが決してヤンキーというわけではなくて単に弱いものいじめだけしている3人組らしい。

これは愛が春乃さんから聞いたらしい

「よぉ中村」

「うん」

「ってお前中村か?」

「うん」

明らかに驚いているのが遠くからでも伝わる。

見た目は変身できても中身の方は全然自信なさげで木村にも敬都ってバレたみたいだが

一瞬呆気にとられた木村だったがすぐに敬都とわかるといつもの調子に戻っていた

「何お前イメチェンなんてしてんの?好きな女でもできたのか」

3人組は敬都見た目をみて馬鹿にしたように笑っている

この1週間敬都の頑張りをみてきた俺としては怒りがこみあがってくる

でもここで俺が出て行っても解決しないことはわかっている。

すると敬都が口を開いた

「自分たちがイケていないからってひがんでいるの?」

「はぁお前何調子乗ってんの?」

「だから君たちはダサいっていってんだよ。僕みたいな弱いやつにしかたかれないダサいやつって」

「お前ちょっと見た目が変わったからって強くなった気にでもなっているのか」

「強くはなっていないけど、僕の同志をみていると君たちがダサくしか見えないなと思って」

俺は敬都を甘く見ていたなのかもしれない

確かに見た目を変えれば気持ちの部分でも強くなれるとは思っていた

でもここまで自分が今までいじめられていたやつに対して強気でいけるとは、いい意味で想定外である。

あの時の俺よりは全然強くてかっこいい男だ

「てめぇ。殺してやるよ」

そういって木村は敬都の胸倉をつかんだ

「殴れるものなら殴ればいい。そしたら警察や先生に君たちが僕に金をたかっていたことをそのままいえばいいだけだ」

本当は怖いはずだ。もういい。

俺は敬都に少しでも自信をつけてほしいと思ってギャップを提案したけど

いざ敬都が殴られそうになるのをみて弱腰になっていた

「そんなの関係ねぇよ。今お前のことをぶっ殺せればそれでいい」

そして木村は敬都を殴ろうとしたとき

俺は頭で考えるよりも早くからだが動いた。

木村が殴るよりも早くあそこの間に入れば敬都は殴られないで済むと思って走った。

しかし俺が間に入る前に

「だっさ」

その一言で俺も木村も敬都も一瞬動きがとまった。

「今誰かなんかいったか」

木村も誰がいったのかわからずに周りをみていた

「だからださいっていってんの」

今度ははっきりとその声は聞こえてきて声の主はそこに立っていた

嶋野愛だ。

俺が走り出した瞬間にいつの間にか表に出てきてたんだろう

あまりに一瞬の出来事でそこにいた男子は全員状況がわかってなかった

「嶋野愛?なんであんたがここにいるんだ」

流石に学校のNO1人気の嶋野愛の存在はしっており。なぜここにいてなぜ突然出てきたのか困惑していた

「それをあんたに話す理由がある?」

「いやないな。でもあんたに口を挟まれる筋合いもないな」

そこいいる愛はいつのも俺と一緒にいる愛ではなくて、学校にいる嶋野愛だった

「それを決めるのはあんたじゃなくて私だから」

「あんたはこいつと知り合いのなのか」

「私とそこにいる中村敬都は友達だよ。だから私の友達を傷つけようとしているあんたに対して文句をいうのは当然だと思うけど」

「嘘だろ。あんたみたいな人がこんな陰キャと友達なわけない」

「だからあんたが私の何を知っているの?私が友達といっているんだから友達でしょ。それ以上でもそれ以下でもないから」

「うっ。。。。」

愛の淡々とした正論に木村も他の男子生徒も声を失っている。

彼氏である俺でも今の愛と真正面から向き合ったら足が震えていたかもしれない

そのくらい今の愛は威圧的である。

「それで。私の友達に対してそれ以上何かするつもり?あんたたちがやっていることは私も把握しているけど」

「こいつが俺たちに金を渡してきただけで。俺たちは何もしてない」

「あんたたちがそのスタンスでいくなら私はいいけど。これからどうするの?」

「それは。。。」

「これからも友達に手を出すなら、あんたたちが私が社会的に抹殺してあげる。一応これでも学校での信頼は得ているつもりだから。私が今までのこと学校で暴露したらあんたたちみたいな人間の言葉と私の言葉を学校の生徒はどっちを信じるかはわかるよね」

「。。。。」

「なら私の友達に今後一切関わらないとここで誓いなさい」

「。。。。。」

「返事は?」

「はい。」

そう言って木村は敬都から手を放して他の生徒と一緒に帰っていった。

ほんの数分にも満たない時間で愛は全部解決してしまった。

そして俺は全くの役立たずだった。

そにしてにも、愛がキレたらこんなに怖くなるんだ。まぢで悪いことはしないでおこう

「愛大丈夫か?」

「みっ。みっちゃ~~~~~~~~~~ん」

「お、おう」

「怖かった」

「あれ怖かったの?全然怖がっているようにはみえなかったけど」

「だってあのままみっちゃんが間に飛び込んでいたらみっちゃんが殴られていたら」

「俺のため?」

「当たり前だよ。あと中村の努力している姿もみてきたから、その努力を馬鹿にしているあいつらに対してムカついたっていうのもあるけど」

「嶋野さん・・・」

横から敬都のかぼそい声が聞こえる

「まぁ9:1でみっちゃんのためだけどね」

「この幸せ者が」

敬都の声は泣きそうになっていた

最後まで愛は愛だった

「でも本当にありがとう。愛がいてくれてよかった」

「えへへ。よしよしして~~~。」

「はいはい」

「ぎゅー」

「はいはい」

「ちゅー」

「それはまた今度ね」

「ぶーーーっ」

「このリア充カップル爆発セロ」

「ごめんごめん」

とりあえずこの件に関しては一段落といっていいだろう。

正直俺ができたことはほんのわずかで、最後は愛がいないと俺たちはダメだったかもしれない。

でも敬都はギャップで強くなることができた。

俺のやってきたこともきっと無駄ではないはず。

「あっそうだ」

「どうした敬都」

「瑞樹に言いたいことがあって」

「なんだ」

「本当にありがとう。瑞樹にセットの仕方や服装のアドバイスをもらって自分に自信を持てたよ。ちょっとテンション上がりすぎて木村達に言い返してしまったけど」

「あれは俺も肝を冷やしたぞ」

「うん。でもなんか前よりも強くなれた気がしたから」

「そうか。それならよかった」

「これからも自分磨き頑張るよ」

敬都にとって今回の出来事がマイナスじゃなくてプラスに働いたのならよかった。

「みっちゃんよしよし」

「えっ急にどうしたの?」

「みっちゃんも頑張ったから私からのご褒美」

そう言って撫でられた手はとても優しく、なんか救われたような気がした。

Continue to read this book for free
Scan code to download App

Latest chapter

  • クラスで一番人気の彼女が裏ではポンコツで可愛い   14話

    土曜日のお昼。 俺と愛と敬都と春乃さんはバスケットゴールがある近所の公園にきていた。 目的は愛の球技大会に向けての練習だ。 球技大会でなんで練習?と思う人もいるかもしれない。 あれは意識高い団結力のあるクラスの人たちがすることだし、かっこいいところを見せたくて練習している男子もいるかもしれない。 俺と敬都みたいな陰キャポジションの人間が球技大会では活躍よりも目立ちたくないが勝ってしまう。 むしろいつの間にかいなくなっていても気づかれないぐらいの存在感でいいと思っている。 しかし、才色兼備の完璧な女の子というイメージを持たれている嶋野愛はどうだろうか。 勝手に刷り込まれているイメージかもしれないが、幻滅されたときのがっかり感は俺たち陰キャの非にならないだろう。 だから春乃さんは中学の時からこうやって愛のために時間をかけて協力してくれている。 本当に春乃さんは良い人すぎる。 ちなみに俺も愛に対して運動神経が悪いという印象は全く持っていなかったのだが、実際にバスケットをしているところを見て思ったのは、力の制御ができていない主人公みたいな印象だ。 顔は確実に主役をはれるのに、バスケをしている姿は力任せなスタイルだ。 見た目は繊細、プレイはパワー系といったところでギャップに驚かされている。「瑞樹いくよ~~」「おう」そして俺は俺で見た目通り運動神経がそうでもない敬都のサッカーの練習相手をしている。 俺は小学生からサッカーをしていた分それなりに人に教えれるぐらいはできると思う。 まぁ本番は適当に流すつもりだけど。「敬都まっすぐ足を振って、ボールの真ん中を蹴るんだ」「わかった!!ってごめん変なところいった」「大丈夫」パスというよりは俺は球拾いに勤しんでいる 素人だとこんなのが当たり前。 逆に横でちゃんとバスケをするのが初めてなはずなのにバスケ部並みに上手な愛の方がすごいんだろう。「ごめん瑞樹へたくそで」「想定内だから大丈夫」「それは喜んでいいのかわから

  • クラスで一番人気の彼女が裏ではポンコツで可愛い   13話(球技大会)

    「お母さん、僕は将来プロサッカー選手になってみんなのヒーローになるんだ」「瑞樹ならなれるよ」あの時は自分の夢に向かって一直線で頑張っていたし、自分はプロサッカー選手になるのが当たり前のように思っていたのかもしれない。 それがいつの間にか自分の中で「俺はプロサッカー選手にはなれない」と踏ん切りをつけていた。 踏ん切りをつけたのがいつだったのかはわからないけど、なんとなく相手チームに自分より上手な人がたくさんいるのを目の当たりにしてから子供ながら自分の実力を察したのかもしれない。 それでも中学3年生まではサッカーを頑張れていたと思う。 3年生になった時にはキャプテンに任命されたものの周りとの温度差で孤立して最後は中途半端に終わってしまった。 あの時お母さんに子供ながらに約束した夢は春が終わると当たり前のように散る桜のようにいつの間にかなくなっていた。 「お兄ちゃん起きて」「うん...」「今度球技大会があるんでしょ」「うん...」「久しぶりのサッカーなんだから、愛ちゃんにかっこいいとこ見せなよ」「うん......」「起きろ馬鹿」「わかったわかった」流石にここまでされて起きないほど馬鹿ではない。 なんで滅多に見ない子供の時の夢をみたのかは言うまでもない。昨日球技大会の出場選手決めがあったからだ... 俺としては適当にドッジボールにでも出場して流そうと思っていたんだけど、敬都と二人人数が足りていないサッカーに入れられたのだ。 まぁサッカーは未経験ではないからドッジボールよりもうまくやれるかもしれないけど。 なんとなく憂鬱感が抜けない。 それよりも今日はある人に呼び出しを受けていた。なんとなく要件はわかっているけど憂鬱だ。 二つの憂鬱が重なってなおさらベッドから出たくない。「仕方ない。いくか。」 「松岡くん来てくれてありがとう」朝一いつもは人が少ない学校の屋上に俺は来ていた。 呼び出し人は愛の友達の春乃桜。

  • クラスで一番人気の彼女が裏ではポンコツで可愛い   12話

    3人組に指定された日当日。 俺と愛は敬都のことが気になって、指定されたゲームセンターにきていた。 そこには見た目の印象がかなり変わった敬都が座っていた。 自分で「ギャップ」というのを提案したけど、多分誰の目から見ても今の敬都を陰キャと呼ぶ人はいないだろう。 そのくらい見た目が変わっている 髪型だけでそんなに印象が変わるのかと思う人もいるだろうが 洋服にも少しだけ手を入れている 俺たちみたいな陰キャは元々洋服にお金をかけるおしゃれさんではないから洋服の数が少ない。 そんな俺たちにとってキーアイテムになるのが「黒のパンツ」と「無地のシャツ」である。 一件地味というやつもいるかもしれないが、俺たちはおしゃれになる必要はなくて「ダサくない」を目指せばいい。 世の中見見渡せば無地コーデなんか腐るほどあるだろう。 それに前見たテレビでいけてない人たちが「黒なパンツ」をはくだけでましになるみたいな企画をみたことがある。 俺も実際にやってみたのだが妹の真紀からもお墨付きをもらった。 今日の敬都のコーデは黒のパンツに白の無地シャツである。 今の敬都はどこにでも恥ずかしくないはず「なぁ愛。今日の敬都はどうだ」「そうだね。最初にみっちゃんの家に来た時に比べたら別人って感じかな。まぁみっちゃんの方がかっこいいけど」 「うん。ありがとう」愛はいつもの調子で俺贔屓である「でも今日の愛も可愛いよ」「えへへ。みっちゃんと一緒にいるときは私も気合を入れるのです」「それは俺も頑張らないと」本当に頑張らないと愛だけが際立ちすぎて「隣の男ダサい」とか思われたら愛の評価が下がるかもしれない「みっちゃんは今のままでいいよ」そんなこんな話したいたら3人組の男たちがゲームセンターに入ってきた 改めて調べたのが3人組の男たちは リーダー?みたいな存在が 木村 他A 吉田 他B 浅野 という名前らしい。学校でも悪ぶって

  • クラスで一番人気の彼女が裏ではポンコツで可愛い   11話

    とある記事で人の印象は 1 見た目(視覚情報) 55% 2 声の大きさやトーンに関するもの(聴覚情報) 38% 3 話の内容(言語情報) 7% これは「メラビアンの法則」といって1971年に、アルバート・メラビアンという心理学者が提唱したらしい。 要するに見た目の印象でその人の印象はだいたい半分以上が決まるという提唱である。 これは確かにそうだなと思う部分が多い。 例えば太っている人、がりがりな人、カッコい人、カワイイ人の印象は圧倒的に見た目からの印象で決まるのではないだろうか。 これは俺にも思い当たることがあって、先日愛とデートしていた時にお姉さん2人組から逆ナンされたときに、もしいつもの学校スタイルの松岡瑞樹だったら声をかけられたいただろうか。おそらくないだろう。 学校でも普段からぼっちの陰キャに話しかけてくれるイケイケのお姉さんはいない。 あれは身なりをばっちりしたときだからこその結果だと考えていい。 今回中村に「ギャップ」を提案した理由は主にこの印象操作にある。 おそらく3人組の男子生徒が中村に対して目を付けたのは「弱弱しい見た目」だからだ。 もしこれが強者のようなマッチョスタイルのやつには金をたかることはないだろう。 それに見た目が変われば中村も自信がつくかもしれないと思ったから。 俺にできることは多分このぐらいだろう。 「それで松岡くん、僕は何をすればいいの?」「ちょっと待った」「何?」「まず、その松岡くんをやめないか。せっかく腹を割って話せる同志みたいなみたいな存在なんだから」「そこで友達って言えないみっちゃんかわいい」「そこいじらない」「はぁい」愛にはバレバレのようだ。自分から「友達」って言葉を言うのは思っている以上に恥ずかしい。 しかも面と向かって「俺たち友達な」みたいなどっかの主人公キャラしか言えないだろう。「そうだね。僕たち同志みたいな存在だね。なんて呼べばいい?」流石オタク。同志

  • クラスで一番人気の彼女が裏ではポンコツで可愛い   10話

    「ねぇ松岡くん」「何?」「一つだけ聞いていいかな」「仕方ない。一つだけだぞ」「なんで嶋野さんがここにいるのかな?」「やっぱそこ気になる?」「気になりすぎるし、最初入ってきたときにびっくりしすぎて言葉失ったから」「まぁそうなるよな。ここにいる嶋野愛さんは松岡瑞樹の彼女でございます」「ええええええええええーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!「そんなリアクションになるわな」「ねぇみっちゃん。この人誰」「愛さんや。それはいくらなんでも中村が可哀そうだろ」「だってみっちゃんとさくら以外のクラスメイトの名前なんて覚えてないもん」「俺としては喜んでいいようわからんが」ちなみにさくらは春乃桜という女子生徒のことだ「喜んでいいし、私のことをほめてほめて」「はいはい。よしよし」「へへへへへへ」会って数分で中村の嶋野愛に対する印象が180度変わりつつあるのがわかる「嶋野さんって本当はこんな感じの女の子だったんだね」「そうそう。俺も最初はびっくりしたんだけどな。なんたってクラスでNO1の才色兼備の完璧な女の子ってイメージもたれているからな」「そうだね。でも学校にいる嶋野さんよりこっちの嶋野さんの方が親近感が湧いていいけどな。ただ、学校では賛否がありそうだけど」「そこなんだよ。だから俺たちは交際していることを隠しているんだ」「私はいってもいいんだけど」「愛のために言っているんだけどな」「みっちゃんが私のことを考えてくれているだけで嬉しいよ」「ならずっと考えておくね」「へへへっ」「中村にはこれからこんな感じになってもらうかなって思ってる」「こんな感じ?」「単純な質問なんだが、今のここにいる愛と学校にいる嶋野愛に感じることはなんだ?」「ギャップ?」「そう!!流石。中村

  • クラスで一番人気の彼女が裏ではポンコツで可愛い   9話

    デートの次の日の1時間目、俺たちのクラスは体育だった。 しかも授業内容は2人1組という友達がいない陰キャにっては試練でしかない授業内容。 ちなみに授業内容はキャッチボール。 さて、相手はどうしようかな...そう考えていると中村敬都が一人で俺のことをみていた。 多分、あいつも一人だけど声かけるのか悩んでいるって感じだろ「中村も一人?」「うん」「なら組もうか」「うん」元々おとなしい印象だったけど実際に喋ってみると想像以上におとなしいな。 今おとなしいのは性格だけが原因ではないのかもしれないけど「なぁ中村」「何?」俺たちはキャッチボールを終えて隅っこに腰をおろした。 陰キャは隅っこ暮らしなのです。「昨日の夕方○○のゲームセンターにいなかったか?」「.....」中村は驚いた顔をした後、顔を下に向けた」「単刀直入に聞くけど、お前っていじめられているの?」「松岡くんってデリカシーないね」「いや、あの場面をみたうえで回りくどく聞く方がデリカシーなくないか」「確かにそうか」そういって中村はまた下をむいてうなずいた「いじめられているというか、金をあげるようになったのは最近で。たまたま○○のゲームセンターで遊んでいたら話しかけれれて、最初は一緒にゲームしていたんだ」中村の話は少し遡る...「あ~また負けた。って金もうねーじゃん」「僕がおごろうか?」「まぢ?サンキュー」最初は100円200円の話だったのが、次第に額が増えていき、いつのまにか昼ご飯をおごらされるようになって、今に至るそうだ。 もちろん中村は断りもしたらしいのだが、3人組のリーダーが暴力的なおどしをしてきたことによって1週間に1度お金を渡すことになったそうだ。 話をきいているうちに怒りがこみあがってきたがなんとか中村にばれないように平常心を保った。 陰

More Chapters
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status