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8.

Author: satomi
last update Last Updated: 2025-09-23 11:57:58

 ふん、今どきどうとかってないのよ。だいたいねー。私が御曹司様に教えてるのはベターなHの方法なのよ。そんなマイナーな方法を教えるわけないでしょ!純情な婚約者様が相手だったらマイナーな方法なんてダメよ。普通の方法でいいのよ!相手が求めるのなら別だけど。それは他の方に教わるなり、今ならSNSで勉強できるでしょ!

 えーっと、今夜のお相手は西園寺修志様って部長じゃない?

 夜通し説教する気なの?

 私はいつものようにコールガール仕様の服装に変身して高級ホテルへと向かった。

 そこにいたのは部長ではなく、なんだかイケオジだった。このイケオジが部長の名前を騙ったの⁇

「私は修志の父だ。先日は修志が世話になったようだな?それでだ。修志はあんなでも西園寺グループの跡取りでな。君に子供でもできてると不都合なんだ。そういうわけで君にはコレを」

 部長のお父様?…という事は、親会社の会長⁉

 そう言うと、会長は何も書かれていない小切手を私に手渡してきた。

「その小切手に好きな金額を記入するといい」

「そう言われましても……私を港亘様から救ってくださったのが修志さんなわけで、私が失ったのは、港様より得るはずだったはずの報酬のみなので、このくらいでしょうか?」

 えーっと、時給が10万円として、15時間くらいの拘束時間か?すると、150万?庶民には高額だけど、要求しちゃってもいいのかな?

「遠慮せずに慰謝料だと思って金額を記入するといい」

 そう言ってもなぁ…。そういえば…会長って事は、私の雲の上の上司という事?私の雇用とかこの人の一言で決まるんだ…。恐ろしい。

 私はとりあえず、150万と記入した。

「あのー、私の副業は社内で秘密にしてくださいね?」

「ん?そんなことは造作もないことだが?それより…こんな金額でいいのか?もっと多くの金額を要求されると思った。歴代の修志のお相手はもっと多くの金額を要求していったぞ?」

 歴代の部長の彼女は強心臓だなぁ。私は何も書いてない小切手を見ただけで恐縮してしまう。

「篠田さんの要求した金額はすぐに貴女の通帳にでも振り込みます。いつも給与を振り込んでいるので容易なことですよ」

 そうだよね。この人が私の給与を左右しているんだもん。

「しかしなぁ、うちの給与、少ないか?うら若い女性がこのような副業をしなければならないほど…」

「あ、それは家庭の事情というやつです。私の父が莫大な借金を残して他界をしまして」

「なんだか古傷に塩を塗るような真似をしてしまったか、申し訳ない。このあと、私は仕事があるので失礼する」

「あ、そうですよね。会長ともなるとお忙しいですよね。お体に気を付けてお過ごしください」

「そのように言われたのは君が初めてだよ。まだまだ若い気でいたんだが……」

「若いうちからのケアが大事なんですよ!会長にはまだまだ元気でいていただきたい一社員の願いです」

 会長が微笑んだように見えた。部長にやっぱり似てると思う。

「では、本当に失礼するよ。そちらも元気で。社員も大事にしなければな」

 そう言って会長は次の仕事へと向かわれた。

 後日、通帳を見て驚いた。

 私が要求した金額よりも0が一つ多く入金されていた…。

 つまるところ、1500万の入金があった。

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