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第1236話

作者: 落流蛍
晴斗が肩を落として立ち去る後ろ姿を見ながら、栄子は思わず笑みをこぼした。

その笑みは静かな夜空の中で、まるで天の星のようにまばゆかった。

林さんは思わず見とれてしまった。

栄子が振り向くと、林さんがぼんやりと自分を見つめているのに気づいた。

彼女は顔を赤らめ、うつむいた。「どうしてここにいるの」

林さんはようやく我に返った。「ああ、君が奥様に会いに行ったと聞いて、急いで向かったんだ。でも着いたときにはもういなかった。だけど私はどうしても……どうしても……」

「どうしても何?」栄子は頬を赤く染めた。

林さんも頭を下げ、顔を真っ赤にしている。さきほど晴斗に向けていたあの強気な態度はどこにもなかった。

「君に会いたくて……」

栄子は耳まで赤くなったが、それでも思わず小さく笑った。「それで?」

「それで、ここに来た」

「どうやって入ってきたのって聞いているの」

「……壁を登って」

栄子は驚いて林さんを見た。「壁を越えたの?」

高坂家の外壁は少なくとも二メートルはある。どうやって越えたというのだろう。

「そうだ」

嘘ではないとわかっていても、栄子は心配せずにはいら
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