Masuk——扉を開け、外へ出てみる……。
(うっ! 眩しい……!)
青空の天上から、太陽が燦々と眩しく照らしている。
梅雨の期間、あまり外へ出ていなかったから尚更だ。
目や肌へ日差しの刺激がより感じる。
(今日はそんなにジメジメした湿気が少ないけど、これから先はもっと湿っぽくて暑くなるだろうなぁ)
しかし、ここでへたれていたらダメと気合いを入れ直す。
もちろん念の為、水分補給用のスポーツドリンクも用意している。
この時期でも、やはり熱中症には気をつけたいことだ。
(よし、行きますかぁ!)
家の外の右端にある収納庫へ向かう。
メッシュタープやローチェア、焚き火台などを出していつものように作業を開始する。
メッシュタープを立て風に飛ばされないように、紐を引っ掛けられるフック付きレンガ調の重しもつけて固定していく。
これからの夏は、日差しが強い。
側面のうちの二面分だけメッシュの上から日光避けのシートも一緒に取り付けてある。
(今日は出入りする面の遮光シート一枚を、屋根にして立てよう)
その後、テーブルとローチェアを設置し、テーブルの近くにはトレー付きの焚き火台を置いた。
今回も切炭をメインに使用するけど、そのためには着火の素が必要だ。
下に乾かして傘が開いた松ぼっくりと細かい枝木、ナタで捌いた細めの木を山の形になる様に組む。
(土台は出来たから、先にカレーの材料を持ってきた方が良さそう)
キッチンからカレーのルーやカット済みの野菜やお肉、食器などをひとまとめておく。
暑さ対策として、食材は保冷剤の入った小さいクーラーボックスに入れて運んで行った。
(これで全部かな?)
今回は新しく、調味料ボックスをネットショッピングで購入した。
油類やスパイス、液体系の調味料も揃ってまとめて手軽に運べる。
(じゃあ、そろそろ火を付けよう)
ようやく、焚き火の火入れに取り掛かる。
毎度お馴染み一つの松ぼっくりにバーナーで焦点を当て、着火が確認出来たら火吹き棒で火力を高める。
(ある程度、火が回ったかな?)
火力も整ったところで網を敷く。
耐火手袋をはめて、先に吸水させたお米が入ったメスティンを置いた。
(さぁ、今から美味しいカレーを作るぞ!)
主役のダッチオーブンを真ん中よりに乗せて、カレー作りにスタートを切った。
プッシュ式の容器に入ったオリーブオイルを入れ、温まったら牛肉を入れる。
薄切り肉だから、鍋の底にひっつかないよう素早く炒めていく。
火の通りにくい順番に人参、玉葱、ジャガイモを入れて軽く塩胡椒かける。
スピードアップでかき混ぜていかないといけないし、家のコンロより火力が少し強いからやることが忙しい。
(とりあえず、油は具材ごと全体に行き届いたかな)
大体炒まったら具材が浸かるぐらいの水とコンソメスープの素、少し大きめの乾燥ローレルを二枚加える。
ローレルのパッケージ袋を見てふと思った。
(余談だけど、ローリエとローレルって言語の違いだけであってモノは同じなんだね)
ひと煮立ってきたら、鍋の周りについている余分なアクを取り出す。
蓋をして十分間コトコトとじっくり、煮込みタイムが始まる。
スマートフォンで十分のタイマーをセットした。
(その間、カレーに入れる調味料の準備とご飯の様子も時々見ておこう)
待っている間、今回使用する調味料についておさらいしよう。
カレーのルーはともかくとして少しピリッとするガラムマサラにウスターソース。
隠し味として、我が家ではチョコレートを入れる。
ソースとチョコレートで味にコクが生まれやすいからである。
(他にもコーヒーだったり、味噌を隠し味として入れる人もいるよねぇ)
つまり、作り手によってそれぞれ違うから似て異なる。
カレーに入れるスパイスや隠し味は、いく通りもあるくらい奥深いものだ。
——ゴボッ、ゴボッ……。
(あ、蒸発してメスティンの蓋が浮いてきた!)
網に乗せてから経って気づけば、メスティンの中の水分を抜け出そうと沸騰していた。
それが収まってきたら、もう少しでご飯が炊ける合図。
カレーの方は、順調にグツグツと煮込んでいる。
かといって煮込みすぎると、ジャガイモが溶けてしまうので要注意だ。
(人参が一番火が通りにくいけど、どうだろう?)
人参を一つ、お玉ですくい出し、硬さを確認するために爪楊枝で刺してみる。
すると、最初の突き刺しは柔らかいが、真ん中辺りでちょっと硬めだった。
タイマーを確認すると、あと三分ぐらい残っている。
(とりあえず、今のタイマーが切れたらまた確かめてみるか)
それと同時に水分も煮込みの蒸発で少なくなってきたから、水も少しだけ追加した。
——ピピピッ……ピピピッ……。
スマホのタイマーが鳴り響いた。
(もう一度、人参の中を確認……)
先程刺した人参とは違う、別の少し大きそうな人参をお玉で取り出した。
再度、同じように爪楊枝でゆっくり刺してみた。
今度はさっきの感触と違って、爪楊枝の先からスッとスムーズに中まで通せていた。
(ちゃんと真ん中も煮えている。よし、良い頃合いだ!)
そう思っていたら、メスティンの蓋がいつの間にかスッと落ちているではないか。
(あ、いつの間にご飯も……。そろそろ蒸らしタイムしないといけない! やはり一人だと忙しいなぁ……)
耐火手袋をはめ、メスティンの蓋を少し開けて確認する。
(うん、ちゃんと炊けているね)
蓋を戻し閉めた状態で火から離してテーブルのメッシュ状側へ置き、カレーが出来るまで蒸らしておく。
中に入っているローレルをダッチオーブンから取り出す。
(ローレルの葉は取り除けたし、いよいよカレーを仕上げの段階に入るとしよう)
二種類のルーを一欠片ずつ入れていく。
ちなみにルーの一つは、四等分に割れるのもの。
もう一つは別のメーカーの六等分に割れるもので、共に中辛レベルの辛さだ。
一応、私の場合、カレールーの分量は水分量との相談し合いっこ。
その都度、入れる量も変わっていく。
(今回は一つずつの割合で充分そうだな)
そして、少量のガラムマサラにウスターソースと、隠し味のチョコレートを入れる。
チョコレートは、特にこだわりは無い。
けれど、一番贅沢に入れているものはブランデー入りのチョコだ。
冬にしか売っていない期間限定ものだけど、そのチョコを入れると一味違うような気がする。
とりあえずルーとチョコが溶けて、とろみが出てきたら完成する。
(もうすぐ完成間近……。美味しくなぁれ)
お玉でじっくりかき混ぜながらとろみを確認するため、一杯分のカレーをすくって落としてみる。
——トローッ……。
(あ、ちょうどいいかも。これ以上煮えてしまうとジャガイモが溶けて無くなっちゃう。味わえないのはもったいない)
出来上がったカレーをステンレス製の鍋敷の上に乗せた。
カレーのスパイシーな香りが、私の元へ漂っている。
(スパイシーな香りが……。あぁ、空腹の私に食欲の匂いと湯気が襲ってくるよぉ)
もう待ち切れないので、いそいそとメスティンで炊いたご飯をお皿の半分に移した。
そして、カレーをお皿の残り半分に注ぎ入れる。
まるでお店のメニューのように、よく見る写真の盛り付け方を真似てみた。
(よし、出来た!)
我が家のカレーライスが完成した。
もちろんご飯のそばにはカレーを食べる時のお供の一つ、福神漬けも添えている。
(完成したから、恭弥さんにもご飯の写真を送りつけようっと!)
完成したカレーライスの写真で空腹の中の飯テロを味わってほしい。
ちょっとした悪戯心だけど、共感できたらと思った。
——私の耐えられなかった空腹感からの解放へ……。
——気を取り直して……。野菜の下ごしらえが終わり最後は豆腐を切るのみ。(いつもの絹ごし豆腐で六等分に……)これでようやくひと仕事をした。「お? 出来た?」「うん」私はコクリと頷く。「じゃあ、鍋の出汁を作ろう」「うむ、作る」出汁を作るのは、私の役目と決まっている。そもそも私の実家で年に一回、カニ鍋をしていたから馴染みがある。私にとっては思い出の一品で、本当に正月の期間にしか出さないハレの日料理。出汁の調合や作り方は、私の父が作っていたのを見よう見真似で行うだけ。我が家の出汁は、昆布で出汁を取る。あらかじめ、土鍋の半分より少し多めの水に昆布一枚分浸していた。そこに塩を少々、薄口醤油とお酒をひと掛け。そしてコンロの火をつける。沸騰し始めたら白菜の芯や白ネギ、豆腐を先に入れ、次の食材を入れるタイミングを待つ。「空ー! 俺、取り皿とかガスコンロ出しておくぞ」鍋の食材を入れている合間に、恭弥さんが声を掛けてきた。「うん、ありがとう。あっ、こたつの電源だけ切っておいてね」「OK」(今日は新年最初の料理の振る舞いだし、彼のために美味しい鍋を作らなきゃ!)大切な人のために料理を振る舞うというか、もっと作ってあげたい気持ちがどんどん湧いてくる。(そろそろ、次の食材の入れ頃かな)昆布出汁のやさしい香りも、ほんのり漂ってきた。グツグツと食材が揺らぐ頃に、火の通りやすく青々しい部分と黄色みの
——夜鷹家、自宅内のリビング。「なんでやねん、それはないやろ!」「ワハハッ!」私達、夜鷹夫婦はリビング内の暖房にあたっている。ぬくぬくと家の中で籠りながら、テレビで今放送されている正月用の特別番組をボーっと鑑賞している最中だ。(やはり正月の時だからこそ、初笑いだからかお昼から漫才やバラエティ番組が多いなぁ……)今年最初を飾るハレの日、一月一日。新年の幕開けの日でもある。私も恭弥さんも、年末年始は仕事がお休み期間中。初詣は家の近くにある神社で無事にお参りを済ませた。今はこたつの中でのんびりと温まっている。毎年届く年賀状も無事に受け取ったし、お雑煮やお節料理もお昼ご飯も……。(ただ、キャンプができる日はまだまだ遠い先……)現在、庭キャンプは冬季休み期間である。冬用のキャンプ道具やテントを持っていない。それが一番の理由がそれだから。我が家の住んでいる山奥での外は、雪一面の景色。特に、朝と夜はマイナスの気温まで下がる世界。昼間でも一桁の気温には、流石に耐えきれない寒さだ。だけど、家にいるとやはり身体が鈍ってしまうのも事実である。しかし、夕刻になって晩ご飯の時間が近づくにつれて……。——ぐぅ~……。盛大な音が部屋の中で響く。「空、お腹空いただろ?」「……うん」隣にいる彼はクスッと笑いながら、私のお腹の空き具合を聞く。(うぅ、バレちゃったか……)「お腹が鳴ってたの、すぐわかったよ」
——ピピッ、ピピッ!スマホのタイマーが鳴り響いた。十五分の煮込みは、長く感じるような気もした。恭弥さんと話していれば、あっという間だと感じる。鍋の中に入っているローリエを取り除き、一旦火を止める。シチューのルーと牛乳を入れて再度火をかける。少し弱火にして、じっくりルーと牛乳を馴染ませるかのように混ぜていく。「おぉ、良い匂いしてきているね」「うん、クリーミーな感じがする」恭弥さんが鍋の中を少し覗き込みながら、シチューの完成を待ち望んでいる。(あ、そうだ! かき混ぜるのと同時に、忘れずにこれも入れておかないと)そう、彩りを足す役割をするブロッコリーのことだ。それも加えてかき混ぜていくうちに、とろみも出てきた。沸々と湧いてきたから火を止めることにした。「出来た?」「うん、あとはパンをスキレットで軽く温める」「そうだね、パンがあると更に美味しくなるしな」シチューの入った鍋は鍋敷きの上へコンロから下ろし、スキレットで切り分けていたフランスパンを二枚温める。パンをだんだん温めていくうちに、小麦とバターの香りが漂ってくる。(はぁ、特にバターの香りが美味しく感じる)恭弥さんは、私の心の中を覗いてニヤニヤしているような気がした。いやいや、そんなことよりもシチューの盛り付けをしないと!「恭弥さん、量はこれくらい?」「うーん、もうちょいだけ」パンを温めている間は、シチューをそれぞれのボウル型のお皿に取り分けていた。恭弥さんの分を入れ終わった後、自分の分も盛り付けてようやく完成。
焚き火の火が安定してきた頃。いよいよ、カセットコンロでシチューを作る準備だ。ちなみに我が家の使用しているダッチオーブンは直火、IHでも両方使える。オリーブオイルでダッチオーブンの鍋の底を馴染ませ、コンロの五徳に乗せる。——カチャンッ! ボッ!ツマミを全開に回し、火を付けた。ここからは、いつも家で作る感覚で手順を踏まえる。(鍋が温まったところで、まずは鶏肉から炒めよう)炒めているうちに鶏肉の透明感のあるピンク色から変わり、少し狐色の焼き目がついてくる。「おぉ、良い色ついてるなぁ~」恭弥さんが匂いを嗅ぎつつ、時折覗き見をしている。しかし、彼に料理をしている姿を見せていない。そのせいで、近づけてくるほど緊張してしまう。(今は意識しない……! 次はキッチンで切った野菜を……)火の通りにくい人参、玉ねぎを先に投入して木製のヘラで回し炒める。(玉ねぎはあらかじめ切った後でもまだ引っ付いているから、先に剥がしておいて正解だ)ここで皆さんに豆知識だが、このことはご存知だろうか?玉ねぎを食べている白い部分は、実はキャベツやレタスと同じく葉っぱであるということだ。ちょっと恥ずかしながら、私も最近知った知識だ。(野菜の知識は、私でも知らないことが色々ありそうだし勉強しなくっちゃ!)玉ねぎが半透明になったところで、ジャガイモを入れて軽く炒める。ここから煮込みタイムへ入ろう。水を具材が浸かる程度まで注ぎ、コンソメとローリエを加え蓋を閉める。少し弱めの中火にして十五分ほど、タイマーをスマホで設定
(さて、恭弥さんは必要な道具を全部、出してくれたかなぁ?)玄関から外へ出て、右側の端っこ付近にある収納庫へ向かった。すると、恭弥さんが既にタープを広げているではないか。そのタープは前回、クリスマスの時期に届いたあのヘキサタープだ。しかも彼はポールを一本にするため、分解されているのを組み立ててまで行なっている。「あれ? もう広げちゃったの?」「ん? あぁ、広げないとタープの端につけるロープを取り付けられないからさ。あとどれぐらいの広さかも知りたいし」今日初めて使う新品のタープだから、ロープの取り付けも全て一からやらないといけない。(あっ、そういうことかぁ……なるほど)パソコンに例えてしまうが、初期設定みたいなものだ。すなわち最初からある程度まで用意しておけば、後々楽に立てられる。幕の端についている輪っかは、六角形の角の数だから全部で六つ。ロープで通し、ペグなどで引っ掛けるところだ。他にも前後それぞれ金属の留め具みたいな穴の空いている部分がある。そこにはポールを立てて、布製の輪っかを通した紐はペグに引っ掛けて固定するものだ。通称「スタンダード」と呼ばれる立て方で、今回はそれに挑戦する。まず、広げたタープの幕にポールの金属が見える部分のみで前と後ろそれぞれ穴を通して一旦、直線上に寝かす。(最後に立てるためなのかな……?)次にポール穴がある箇所の布製輪っかにロープを通していく。寝かしていたポールから左右に大体四十五度ぐらいの斜め位置に二辺作りつつ、ポールの端に合わせてペグで位置を仮止めで打つ。「空、この辺で軽く打って」「ここ、だね」私はペグを地面に
——三月下旬の残り冬。今年もまた、春を迎え始めようとしてる。雪はまだ所々で少し残っている。それでも、二月まで山ほど積もっていたときと比べたらほとんど溶けていた。読者の皆さんとこうして出会うのは、久しぶりな気がする。冬の間、庭キャンプはお休みして部屋にある炬燵の中で暖まっていた。(だって、炬燵の中に温もりと睡眠の誘惑が……)でもその期間を終わりにしてそろそろ、今日から再開しようと思う。山奥の冬の朝と夜、寒さが残っては消える。お昼間にはようやく和らいでくれた。ただ天気次第では、三月でも雪が降ったりすることもある。だけどその雪は積もることなく一日経てば、すぐに溶けて水となって元通りの姿。そして……。「おぉ! 空、今日はすげぇ良い天気だぞ!」彼の掛け声から朝が始まった。——今日から、夜鷹家の庭キャンプご飯がまた新たに始まるのである。 ◇ ◆ ◇カーテンを開けて威勢のいい声をしているのは、私の旦那さんである恭弥さん。実は三月下旬から末日まで、仕事のお休みを取っている。「うぅ~ん……むにゃぁ……」「空、起きろー!」「まだ、眠ぅいょ……」彼に起こされるも、私にとっては「春眠、暁覚えず」といったこの頃。目が覚めているような……でもまだ寝ているようなと、あやふやな境界線にいる感じだ。特にカーテンを開けた日差しが、より暖かく差し込んでいる。その温もりのせいで、より心地のいい眠りを誘われて再び微睡に入りそうだ。「……せっかく良い天気だしさぁ、
「今日は超良い天気だし、こういう時の朝食なんて最高だな」恭弥さんはそう言いながら腕を上に伸ばした後、よいしょっとチェアから立ち上がった。「……?」「そろそろご飯を作ろう、お腹空いただろ?」(あ、そうだった……! まだ食べてなかった……)彼の淹れたコーヒーをじっくり堪能したくて、つい食べることを忘れるところだった。それくらい、彼とのコーヒータイムが落ち着く。
「あぁ、そうだった!」「なぁに?」彼からの抱擁の余韻があるものの、恭弥さんから話を切り出した。というよりも、きっとある音を聞かれたからかもしれない……。「空、まだ朝ごはん食べてないだろ?」(あっ……! バレちゃった……恥ずかしぃ……)時折、空腹の音が静かに鳴っている。
——ある休日のこと。寝室の窓には生成色をベースに薔薇と蝶の柄の入った遮光カーテンで閉めている。けれど朝の日差しが、完全に閉ざされていないカーテンの隙間から入ってきた。その温かみのある光から私の顔に当たる。何気なく目を覚ませようとしていた。(うぅん、今……何時だろう……?)布団の中でモゾモゾ動いてから、チラッと時計の針を見てみる。時刻は、もう朝の8時半をとうに過ぎていた。平日だと
――シュッ、シュッ!その側で、ケトルの口から吹き始めた。(あっ! そろそろ、お湯が沸く頃になるなぁ)ご飯の蒸らしもそろそろ良い感じだろう。メスティンを耐熱の手袋で網から引き上げた。(開けるのは、味噌汁用のお湯を入れてからにしよう)ケトルの口から湯気がどんどん吹き出ている。お湯が沸いた合図だ。その取っ手を手袋したまま掴む。