Share

第2話 裏切りの光景

last update publish date: 2026-07-10 18:28:00

隼人は、沙織が見たことのある女性の腰に手を回し、まさにキスをする瞬間だった。

現状がすぐには理解できなくて、それでいてこの光景が目に焼き付いた。

結婚四周年だったのに――どうして。

「何しに来た」

隼人から飛び出した言葉は、謝罪でもなく、純粋な疑問だった。

少し慌てた表情をしたが、すぐに開き直ったような薄笑いに変わる。

そんな顔は、沙織は見たことがなかった。

たたらを踏んだ沙織の足は、取り落としたスープジャーにぶつかる。

隼人の体にまとわりついていた女性社員――川辺美緒は、沙織を見てあざけるような目線を送ってきた。

特に、簡単に済ませた沙織の化粧回りをあざ笑うかのように。

「この人が、例の『オバサン妻』? でも隼人さん、離婚届もう書いてるんでしょう? なんで会社まで来させちゃったの?」

「所帯くさいだろ? みっともないから、会社に来るなんて悪夢だよ」

沙織の指先から、音を立てて熱が引いていった。

彼女は泣かなかった。怒りさえ湧かなかった。

ただ、途方もない馬鹿馬鹿しさだけがこみ上げてくる——四年ものあいだ、朝から晩まで寄り添い、心を尽くして世話を焼いてきた日々が、彼の口から出たのは「みっともない」の一言。

丹精込めて用意した記念日の夕食も、繰り返し調合したフレグランスも、最初から彼女ひとりだけの独り相撲だったのだ。

「結婚記念日に、これを私に見せたかったの?」

声も取り乱すことなく、平坦な声が出た。

むなしさだけが、沙織の心をえぐっていく。

「まあ、見ちまったものは仕方ない。離婚だ。家に届けもあることだしな」

沙織は彼をじっと見て、ふと小さく笑った。

二歩、前に進むと、手に持っていた弁当箱とスープジャーをそっと脇のオフィスデスクに置いた。

そして美緒に視線を移し、香水のノートを評するときのように淡々とした口調で言った。

「あなたがつけてるそのチュベローズ調の模造香水、トップノートのリモネンを三割も増してるから、香りが刺々しくて、持って三時間。隼人は甘ったるい香りが昔から好きじゃないの。香水、選び間違えたようね」

言い終えると、凍りついたふたりの顔を目もくれず、向きを変え、そのまま会社を出て行った。

沙織の心はもう、傷つかない。

夫だったものをちらりと見ると、スープジャーと弁当箱を置き去りにして、沙織は隼人の会社から出て行った。

曇天の空は、沙織の代わりのように雨を流し始める。

――馬鹿みたい。

電車にうつる自分の姿が、滑稽で、沙織は唇をゆがめた。

どんなに美味しいものを用意しようと

どんなに好みを研究しようと

隼人の心は、とっくに沙織から離れていた。

いそいそと、結婚記念日に料理を作っている自分の裏で、隼人は離婚届を用意していた。

かけちがった心が、元に戻るとは思えない。

まして、あんな姿を見せられてから戻れと言われたとしても、沙織の心はとっくに壊れていた。

電車で家に戻ると、玄関の明かりがついていた。

隼人は車出勤だ。

電車で帰ってきた沙織より、先に帰宅したのだろう。

「まあ、こんな時間までどこをほっつき歩いてたんだい? 夜遅くに出歩くなんて、息子の心を繋ぎとめられないのも当然ね」

顏を見るなり、義母の嘲笑を食らう。

沙織は、それをシカトしてキッチンに向かった。

食べ物に罪はないが、楽しい気持ちで用意した食事を今はもう、見たくもない。

ゴミ袋に、料理を捨てているとワイシャツを緩めた隼人がキッチンに入ってきた。

「サインしろ。一切の財産放棄だ。この家は俺の婚前財産、お前には一銭もやらない」

投げられた離婚届が、ひらひらと沙織と隼人の間に落ちる。

沙織は無感情に、それを拾った。

ご丁寧に、隼人のほうはもうサイン済みだった。

「これは――」

「お前の貯金だって、俺の稼ぎだろうが。よくそんな図々しくいられるな。通帳も財布も置いて出ていけ。身ひとつで出ていけ」

沙織は思わず笑った。 その貯金は、結婚前から自分が積み立ててきたものだ。

隼人には、もうそんなことは関係がないのだろう。

都合よく、食事を用意するだけの”便利な女”。

掃除をして、洗濯をして、ベッドメイクをする”都合のいい女”。

もう、沙織はそんな女でいる必要がない。

義母にけなされ、隼人の機嫌をうかがい――そんな生活はこちらから、さよならだ。

沙織は、静かに離婚届にサインをすると荷造りを始めた。

「これでせいせいしたな」

そんな隼人の言葉をBGMに、下着や洋服を最低限。そして”高山”と掘られた印鑑を、結婚指輪と共に貴重品の中に置き去りにする。

もう、沙織にはこの印鑑も指輪も必要がない。

小さなスーツケースを持って、雨の夜の中に飛び出していった。

雨足が強くなる。沙織はスマホを取り出し、四年間一度も触れなかった連絡先をスクロールする。

長い迷いの末、通話ボタンを押す。

ワンコールもしないうちに、低い声が応答した。

「……沙織か?」

沙織の壊れた心から、たくさんの感情が流れ出た。

懐かしい声に、心のダムが決壊してしまう。

「奏多……私、離婚したの……」

四年の結婚生活は、惨めな結末で幕を閉じた。

いま彼女はすべてを失い、たったひとつ、すべての警戒を解けるその声だけが残った。

ただ彼に会いたかった。

Continue to read this book for free
Scan code to download App
Comments (2)
goodnovel comment avatar
相木ふゆ彦
沙織にとって幸せだったのは最初だけでした……
goodnovel comment avatar
ブラックコーヒー
そういう人がいたんだ。沙織さんは四年間幸せだったの?笑顔で過ごしていたの?つらい毎日だったのなら、やめて正解だね。新しい一ページはどんな世界なんだろう
VIEW ALL COMMENTS

Latest chapter

  • ダメだし夫からさよならして冷酷社長に溺愛される人生を選びます   第50話 20万のワンピース

    「はぁ……疲れた」「お疲れ様です、少し休憩しませんか?」「でも、もうすぐ店が閉まるから……」沙織(さおり)と、朝霧(あさぎり)司(つかさ)は、ジャネルの店からくたくたになって出てきた。ルイ・ボトンのあと、ジャネルとはしごして、未だこれだという服に巡り合えていない。沙織は、見ているだけの司が飽きないかどうか、心配だった。休憩なしで、ブラダの店に入るとどことなく閉店の準備をしているように感じる。「すみません、時間ぎりぎりに入ってきて……! 今日以外に時間がとれなくて」「お客様がいらっしゃる限り、営業時間ですよ。なにをお探しですか?」平身低頭する沙織に、店員が明るく笑う。にぎやかしだと思われなくて良かった。バッグだけは奏多にプレゼントされたブランドだが、沙織の今日の服はブランドものではない。それでも、横できっちり高級品を纏っている司がいることで、しっかり接客されている気がする。希望の金額のものを店員が探し始めたが、沙織は時計をちらちらと確認する。ここでダメだったら、香水巡りをする時間を削らないとダメだ。香水めぐりは、なかなかハードなのだ。貰ったムエットを入れるビニールふくろ。中身がわかるように油性ペン。肌に置いた香水を拭きとるアルコール除菌シート。ムエットを束ねる入れ物。鼻休めのコーヒー豆。あれこれと、バッグがかさばるし、腕を出しやすい服でなるべく香りが映らない服装になる。「では、こちらでご試着を」沙織は、クリームベージュのものを避けた。コンテストと誕生日パーティーなら問題ないかもしれないが、万が一誰かに結婚式に呼ばれたときに使いにくい。残ったのは、黒のワンピースだ。天下のブラダでは20万でドレスは買えない。しかし、この先に使うにもドレッシーなワンピースのほうが使いやすいだろう。シンプルだと思った服は、袖を通すとやはり華やかだった。10億の財産はあま

  • ダメだし夫からさよならして冷酷社長に溺愛される人生を選びます   第49話 ドレスの悩み②

    塔矢(とうや)奏多(かなた)は、鳴った電話に素早く出た。転送されてきた番号は、沙織(さおり)の弟の鮎川順一郎のものだ。沙織との夕食は済み、沙織は自室に戻っている。奏多は、飲みかけのブランデーを置くと電話を聞く。「姉さんだろ! お父さんたちに言ったことを撤回してよ! 母さんが預けた300万もかえせって言われて困ってるんだ。不足分はいったん姉さんに補填してもらって、次の資金をくれればうまいこと当てるからさ。物分かりがわるい姉さんでも、そのくらいはわかるだろ」奏多は、顔をしかめた。順一郎の物言いは、いつも上から目線で沙織を悪くいう。自分はあくまで善意の理解者のごとく振るまい、自分がしでかした損失については棚上げだ。鮎川(あゆかわ)家の両親はしっかりしているのに、どこで踏み間違ってこうなったのだろう。あえて返事をしない奏多は、サブのスマートフォンで順一郎の罵声を録音した。いつ、何に役にたつかわからないが、なにかに使えるかもしれない。沙織の身の安全をとるためには、何事も慎重なほうがいい。「こちらは、塔矢奏多だ。君の電話を沙織につなげる気はない。二度と電話をかけてこないで欲しい」「――また塔矢さんですか。これはきょうだいの電話ですよ、赤の他人のあなたがでしゃばってくる意味がわかりません。姉さんをだしてください」順一郎の声は、一転してさぐるようなものになった。やはり、奏多が想像した通り、強い言葉は女性に向けられても男には弱い気がする。ましてや、世間的には奏多が成功者で、順一郎は実家と姉にたかっている状態だ。「訴えますよ」「ほう? やりたいならどうぞ。こちらも反撃はする」果たして弁護士代は払えるのか、と問うと電話はいきなり切れた。「やれやれ……」沙織の周囲は、なかなか平穏にならない。しかし、こうして電話を転送したことで、守れるものがある。優しい沙織の心に、いらない傷を負わせなくて本当に良かった。奏多は、このうざったい電話がきたことを、沙織にばか正直に伝え

  • ダメだし夫からさよならして冷酷社長に溺愛される人生を選びます   第48話 ドレスの悩み

    日本フレグランス・グランプリの前には、塔矢(とうや)奏多(かなた)の誕生日パーティーがある。沙織(さおり)は、そろそろ自分の衣装をどうにかしようと思い始めていた。パーティーはそのへんのお店でやるのではなく、豪華客船で海にクルーズしながらの立食パーティーだという。招かれているのは、いずれも大企業の社長やCEO、その妻子。あとは、付き合いのある企業と奏多の友人であって、沙織の場違い感が凄い。沙織も、奏多の”友人”枠だろうから、派手すぎず地味過ぎない恰好にしなくては。短い休憩時間、パソコンでブランド店のホームページを覗く。沙織が探す、しっかりしていて派手すぎないが地味すぎないというのはなかなか難しい。知加子(ちかこ)の結婚式に着て出たカクテルドレスにしようか……。帰ったら袖を通してみよう、と決めたところで、ドレスは高山隼人(はやと)の家に置き去りなことを思い出した。身一つで出ていけ、と言われてなにもかもを置いて来た。部屋着や私服は、しっかり高級なものを奏多がプレゼントしてくれたが、奏多の誕生日に助けてもらうわけにはいかない。あまり日がないが、知加子を誘って服を身にいこうか。なんだかんだ言って、奏多は家賃を受け取ってくれないため、昇級した沙織の今の給料ではそれなりのものが買えるはずだ。知加子に連絡を入れながら、沙織はパソコンを閉じた。これから、また気合をいれて調香だ。絶対に、成功してみせる。****「ねえ、今日は情報ないの?」園村(そのむら)エリカは、シャワーを浴びてバスローブを着ると、男に寄りかかる。「ないね、今は社長が一人で仕事してるから、会議以来新しい情報は入ってこないな」男――塔矢フレグランスの重役は、するりとエリカの胸元の手をさしこむ。「それより、もう一回――」「帰らなくていいの? 奥さんが気にしてるって言ってたくせに」「そういや、そうだったな」残念そうに手を引っ込めた男は、財布から数

  • ダメだし夫からさよならして冷酷社長に溺愛される人生を選びます   第47話 癒し

    「ちょっと、頭を撫でてもらっていいか?」 塔矢(とうや)奏多(かなた)が帰宅する前に、沙織(さおり)は夕飯を作り終えていた。 傷ついた本音を隠し、なんでもないように装う。 それは、高山(たかやま)隼人(はやと)と結婚していたときには、よくあることだった。 そうやってなんでもない顔していた沙織に、帰宅するなり塔矢奏多がいきなり切り出した言葉。 沙織は、きょとんとして奏多の長身を見上げた。180センチ越えの奏多の頭は、普通にしていれば手が届かない。 奏多は高級スーツを脱ぎもせずに、ソファーにごろりと転がる。 そうして、子供のように手招きした。 先ほど順一郎から傷つけられたささくれが、初めてみる奏多の甘えモードに癒された。 ソファーに沙織が座ると、奏多の頭が膝にのる。 「……疲れた。園村エリカの件は長引きそうだ」 「お疲れ様」 そっと奏多の髪に触れると、黒髪を撫でる。 奏多は心地よさそうに、目を閉じた。 「沙織のお陰だな。知らないままだったら、今後のデータも危ういところだ」 しゃくだが、瀬名にも感謝だ――と奏多の低くて甘い声がこぼす。 相当に疲れているらしい。「沙織も疲れてるんだろう?」 「え?」 「表情が固い。なにか隠している顔だ」 沙織に膝枕されながら、奏多が沙織の髪に触れる。 奏多は、弟の順一郎のことを知っている。なにしろ実家までついてきてくれたのだ。 「順一郎が新しい番号でかけてきてね……」 「なに?」 「私の考えが浅いから、あることないこと両親に吹き込んだんだとか、離婚しただけで親に迷惑かけてるのに、また実家に迷惑をかけるのか……って」 「あいつは、真生のバカみたいだな。どっちが親に迷惑をかけてるんだ? 姉と母親から何百万も持って行って、自分は迷惑をかけてないと?」 奏多のため息が、沙織の手に触れた。 「新しい番号はブロックしたか?」 「うん……」 「何億持ってるかも、話してないな?」 「うん、それはお母さんたちにも話してないし」 「じゃあ、転送機能をつけて、俺のほうにかかるようにしよう」 奏多の言葉に、沙織は撫でる手を止めた。 ただでさえ、奏多は今疲れている。 そこに、沙織の個人的な重しまで乗せられない。 「ダメだよ、奏多はただでさえ疲れてるのに、会社のことでもないことで迷惑かけられないよ

  • ダメだし夫からさよならして冷酷社長に溺愛される人生を選びます   第46話 情報の流出

    心配していたオリジナル香水は、ノーマン・ギゼルから「大変気に入った」という返事が返ってきた。これで、心置きなく日本フレグランス・グランプリに集中できる。沙織(さおり)は、一本で朝につけるほのかな香水、ミドルが強い中央香水、振ることで夜用に変わる香水の試作に明け暮れていた。デザイン部とも相談して、上下に真ん中と混ざるボトルも頼んだ。「チュベローズは甘すぎるよね……うーん、やっぱり系統としてはユニセックスかな……」メイン香水と、朝夜香水のそれぞれで完成する香りを楽しく考えていると、他の調香師たちもおのおの自分の調香を始めている。ゴールデンノーズとして世界的に有名な沙織に負けないよう、自分の名前が入った香水作りの熱気が漂っていた。****「参ったな……」奏多(かなた)が太いため息をついた。沙織以外の全員のスマートフォンを、調べた。しかし、園村(そのむら)エリカと連絡を取っている人物はわからなかった。情報漏れということでスマホをチェックしたが、その場でデータがなかったらどうにもできない。奏多が行ったのは、次の事柄だ。会議資料の閲覧履歴を確認。社内共有フォルダのアクセスログを確認。社内メール・業務チャットの送受信記録を、会社の規程に基づいて確認。機密資料を誰がダウンロード・コピー・印刷したか確認。USBメモリや外部ストレージへのコピー履歴を確認。会議資料を誰が誰に渡したか聞き取り。園村エリカの直属上司・同僚・関係部署への事情聴取。ライバル会社側に流出した情報と、社内でアクセスできた人物を照合。以下の作業を秘書と一緒に行ったが、何の情報も得られなかった。園村エリカは、以前のやらかしは社内に知られており、事務がたの人間も要件以外で話しかけない。ぽつんと一人行動をしていて、誰かと接触する気配はなかった。会社で出来ることは、もうない。不正なアクセスなどは何もなかった。

  • ダメだし夫からさよならして冷酷社長に溺愛される人生を選びます   第45話 花火大会

    「いやぁ、素敵ですね。似合ってます」瀬名(せな)大地は、沙織(さおり)を見るなりベタ褒めした。今日は休日で、花火を見る約束をしている。二日前に、大地から浴衣一式が届き、良かったらときつけの予約までされていたのだ。明るい色の椿の柄は、色の白い沙織の顔を引き立てていた。「椿の花言葉がよく似合います」にこりと、そんなことを言う。椿の柄の意味は、発展、永遠の美を現すと沙織が知るのは、その後のことになる。「なんか、浴衣や着付けまで色々ありがとう……」「いえいえ、見たいのは俺だったんで、勝手に手配までしちゃって」着付けの際に、髪の毛も綺麗にまとめてもらっている。和風の可愛いかんざしが、椿の色とリンクしていた。それを、一歩引いた位置から大地はしみじみと眺めている。どこか恥ずかしくて、沙織はそっとうなじに手を触れた。「俺はこれで和の香水のイメージがむくむくと沸いてきましたよ」「瀬名さんなら、絶対イノベーション賞のほうだと思ってたんですけど」花火開始まで、あと2時間ほどある。沙織は、大地に誘われるままオープンテラスのビアガーデンに入った。夏の終わりの夜風が吹くテラスで、二人は揃ってクラフトビールを頼んだ。珍しく、おとうしが二種あって、里芋の煮っ転がしときんぴらが出される。フルーティーなビールを口に運ぶと、ラガーとは違う味が口の中に広がった。「イノベーション賞、正直俺も絶対そっちだと思ってたんですよ」里芋をほうばって、大地はクラフトビールのグラスを空にした。「でも、上から日本的香水のほうに指示されちゃいまして。イノベーション賞のほうは、新人たちに任せろってね。俺は沙織さんがイノベーション賞に選ばれたのを直接聞きましたけど、社長も別ルートでそれ知ってね。だったら、確実に日本的香水に俺を任せるって」「え……誰からもれたんでしょう……」ラガーより飲みやすい飲み口のクラフトビールを、沙織は半分開けた。

More Chapters
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status