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ダークホース

Penulis: 一一
last update Terakhir Diperbarui: 2025-07-02 21:00:00

前回大会優勝者のゴゾーラムが敗北し、観戦していた者達が動揺する中、会場では更なる衝撃が襲いざわめきが一段と増していた。

というのも同時に行っていた別の対戦カードでも、大番狂わせが起こっていたからである。

「ハア…ハア…ハア…」

疲労困憊、深手は無いものの、数多の傷を作り肩で息をしているのは、ゴゾーラムに次いで優勝候補であるダリウム。

相対するは1回戦で、ゴゾーラムと激しい戦いを繰り広げていたスノウであった。

今にも倒れそうなダリウムに対し、スノウは多少の傷は有るものの、余裕の様相を呈していた。

(やはり…強い…)

これまでの人生、常に自分より強者が先頭に立つ環境に居た。

故に慢心も驕りも無く、常に研鑽を積んできた。

今回の相手も、強者と判断し油断無く挑んだつもりだった。

しかしこれ程実力に開きがあるなど、全くの想定外だとダリウムは歯噛みする。

お互い高速戦闘を主とする戦い方であり、開始直後は速度においてはほぼ互角であった。

しかしスノウが一撃の重さ、更に反応速度もダリウムを大きく上回っており、戦いが長引くにつれダリウムが押され始めたのだ。

(私の剣すらも躱すあの反応速度。にも関わらずゴゾーラム並の力でもってガードの上からでも削られる…か。極めつけは…)

ダリウムの予想ではあるが、恐らく彼女はまだ本気を出していない。

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