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第153話

Author: 北野 艾
三上という男は、どうにも魂胆が見え透いている。

仕事そのものに集中するのではなく、姑息な手ばかり使うのだ。

アーク・インタラクティブの屋台骨を支えているのは、実質、もう一人の責任者である高遠誠(たかとお まこと)だった。

志帆が三上の質問に答えるより先に、一台の車がエントランスに滑り込んできた。柊也だ。

彼が自らハンドルを握っている。

柊也には鈴木さんという専属の運転手がいて、自ら運転することは滅多にない。

以前は、鈴木さんか、あるいは詩織が運転席に座っていた。

それが志帆と付き合い始めてからは、面倒がる素振りも見せず、彼女の運転手役を進んで引き受けているらしい。

しかも、車は以前よく乗っていたシルバーのマイバッハではなかった。新車だ。

あの色……女性向けのデザインだわ。

きっと……柏木志帆への贈り物として、わざわざ買ったのだろう。

詩織はその場から身を隠すでもなく、ただ静かに視線を外し、スマートフォンを取り出して配車アプリを開いた。

このまま雨がやまなかったら、いつまでもここで待っているわけにはいかない。

そこへ、柊也が傘を差し、志帆を迎えに現れた。

車を
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