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第595話

Author: 北野 艾
耳の奥で、嫌な耳鳴りがしていた。全身の血が凍りついたかと思えば、カッと熱くなり、頬が恥辱で焼き尽くされそうだ。指先が震えるのを止められない。

「そ、それは……何かの誤解です」乾いた喉から、必死で言い訳を絞り出す。「当時の私は受験準備に追われていて……そう、WTビジネススクールの指導教授に助力を仰いだのです。テーマを選んだのは私ですが、内容については先生のご指導の下で……」

つまり、「盗作したのは指導教授であって、私ではない」と言いたいわけだ。

なんとまあ、鮮やかな責任転嫁だろう。

以前、この論文盗作問題が発覚した際、詩織と恩師の高村教授は話し合いの末、弁護士を通じた法的手続きを採ることに決めた。

それが最も確実な対抗手段だからだ。

しかし、裁判となれば結果が出るまでに長い月日を要する。

志帆はそのタイムラグを逆手に取り、今まで一切の謝罪もコメントも拒み続けてきたのだ。

このまま時が過ぎれば、世間も忘れてうやむやになる――そう踏んでいたに違いない。

仮に詩織たちが勝訴したところで、せいぜい「ごめんなさい」の一言で済まされるのが関の山だ。

痛くも痒くもない。

残念なが
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Comments (2)
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utano33
バレなきゃなんでもありだって、やりたい放題していたツケだね
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nini
借金断られたり、資金引き上げられたりしてんだから、もう気がないこと察しなよ。 味方がすることじゃないでしょ笑
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