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第60話

Author: 北野 艾
エイジアがこのホテルで祝賀パーティーを開くのは初めてではなかった。

だから詩織はこの場所の造りを熟知しており、どこが静かで、誰にも邪魔されずに済むかを知っていた。

このところ南下してきた寒気団のせいで、気温は下がる一方だった。

肌を刺す寒風が、火照った頭を強制的に冷ましてくれる。

今日、ドレスを着ていなかったのは幸いだった。でなければ、とてもここに長くはいられなかっただろう。

母の初恵からメッセージが届く。【お酒はほどほどにね】と釘を刺された。

詩織は【わかってる】とだけ返す。

続けて、【私の代わりに柊也くんにお祝いを伝えて】と。

詩織は数秒ためらった後、ようやく【わかった】と返信した。

酔いがだいぶ覚めたところで、詩織は立ち上がり宴会場へ戻ろうとした。その時、内側から誰かがドアを開けてバルコニーに出てくる。

まさか、柊也が来るとは思わなかった。

しかも、一人で。

詩織は思わず彼の背後を目で探してしまった。いつも影のように寄り添っている志帆の姿がないかと。

「誰を待っている」柊也は伏し目がちに彼女を見下ろす。彫刻のように整った顔立ちは鋭角的で、その瞳には何の温
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Comments (1)
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みっちゃん
詩織の気持ちを、追い詰める話の流ればかりだと、疲れる! 彼女の足跡は、人間性を温め、関わった人達の心に残る...️足跡だと思う ならば、傷つくばかりの内容では、心が折れます!心がホッと救われる 話も時折混ざらないと、疲れて読む気が失せる!じゃないと、詩織の7年間は 本当に無駄だった…傷ついても、心のある人の...️話も盛り込んでくれないと (クズ男とクズ女)の汚くて、ドロドロした人間性が、こちらにも移って来そうで 気持ち悪い............?
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