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第242話

Author: marimo
last update publish date: 2026-08-01 00:29:59

「おはようございます」

柔らかな朝の光が差し込む食堂ホールに、心春と和真の声が重なった。

先ほど温泉に入ったばかりの和真と心春は、まだ浴衣姿だった。

二人とも朝風呂上がりで頬がほんのり赤く染まり、昨夜までの張り詰めた空気は感じられない。

特に心春の表情は明るく、昨日まで泣き腫らしていた姿が嘘のようだった。

その様子を見た綾乃は、ほっと胸をなで下ろす。

綾乃は自分の椅子を少し横へずらし、自分の横へ心春と和真を座らせた。

「ほら、ここに座りなさい」

そう優しく促され、心春と和真は並んで腰を下ろす。

二人の距離は自然と近く、寄り添うような雰囲気だった。

綾乃はそんな二人の顔を見比べると、何の遠慮もなく尋ねた。

「二人とも、仲直りはしたの?」

あまりにも率直な質問だった。

それを聞き、熱いスープを飲んでいた叶翔が思わず吹き出した。

「母さん……」

口元を押さえながら咳き込み、慌ててテーブルへ顔を向ける。

――そんなことを朝一番で聞くか?

そう思いながらも言葉にならない。

吹き出して飛び散ったスープを、櫻羅が慌てる様子もなくナプキンで丁寧に拭いてくれている。

「大丈夫?」

「ご、ごめん……」

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