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第273話

Author: みそ煮
last update publish date: 2026-07-30 18:09:31

「お前が俺を呼び出すとはな……いつからそんなに偉くなったんだ?」

「そっちこそ、偉そうな態度は相変わらずなのね、兄さん!」

「誰に向かって言っている?神宮司家の妻になったからと、調子に乗りすぎじゃないか?」

会って早々、二人はバチバチと火花を散らした。

瀬奈と泰西が今いるのは、高級レストランの個室だった。二人は兄妹であるため、一緒にいる場面を見られたところで特に問題は無い。

しかし、話の内容が他人に聞かれるとかなりマズいものなので、瀬奈はあえて個室を選んだのである。父親のいる暁家に行くのは憚られたし、泰西も神宮司家になど来たくはなかっただろうから。

あの日の夜、瀬奈が泰西に会いたいとメールを送ったところ、彼は案外すんなりとその要求を受け入れた。きっと瀬奈から会いたがったのが珍しくて、面白くなってすぐに応じたのだろう。泰西はそういう人だ。

湊斗からは心配されたものの、彼女は今日一人で彼に会いに来た。

「お前……気のせいか、ちょっとアイツに似てきたな」

「まぁ、嬉しいわ。そう言ってもらえるだなんて」

泰西の言うアイツとは、姉静香のことだ。二人は姉弟ではあるものの、犬猿の仲だった。

「忙し
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