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第1515話

Author: リンフェイ
姫華と善はとても仲良くしているので、詩乃は心の中で葛藤していた。

理仁から善に伝えてもらった言葉は、全く効果がないらしい。

善はやはり、毎日のように隣人ということで神崎家にやって来る。それによく食事時を狙って来るのだ。

家の中に入ると、姫華自らおばあさんにお茶を入れてきた。

善は果物やお菓子を持ってきた。

この時、善が神崎家のことを熟知しているとおばあさんは気づいた。

この男、なかなかやるではないか。

しかも詩乃はどうすることもできない様子だ。

なにせ、彼は姫華に告白しているわけでもなく、ただ隣人という立場で来るのだ。何度も来ているうちに、神崎家の内部を全て把握するのは当然のこと。

それに、善の面の皮もかなり厚いほうである。詩乃が姫華が気づかないところで善に対して白い目を向けているというのに、それを完全に無視している。つまり、姫華が好意的に善と仲良くする限り、彼もずうずうしくやって来るのだった。

神崎家では、理紗だけが善の姫華への気持ちを応援していた。

彼女は善が義妹にはお似合いだと思っている。

二人は気が合い、共通の話題があるからだ。

以前、姫華が理仁に恋焦がれていた頃、姫華はよく鬱々としていた。理仁から一切構ってもらえなかったからだ。それに諦めることもできず、勇気を出して告白し、堂々と追いかけることに決めたのだ。そして結局その恋は実らなかった。

そして姫華が善といる時、理紗はよく彼女の笑い声を聞き、いつもキラキラと輝く笑顔でいるのを見ていた。

それで理紗は玲凰に、善が姫華を追いかける邪魔をするなと釘を刺しておいた。

姫華が善と一緒にいる時、自然と楽しそうにしているからだ。

義姉として、絶対に義妹を遠くの町に嫁がせようと思っているわけではない。ただいつも姫華の幸せだけを願っていた。姫華自身がこんなに幸せそうにしているのに、どうして結婚してはいけないというのだ?

善はわざわざ隣の大邸宅を購入し、今はその内装工事を行っている。それに、その内装は姫華が好きなスタイルなのだ。

庭のレイアウトも、アドバイスをもらうという名目で姫華に意見を出してもらった。実はそれは姫華の好みにするためだったのだ。

「おばあ様が今日いらっしゃったのは、唯花ちゃんの結婚式の件でしょうか?」

詩乃はおばあさんがお茶を飲むのを待って、探るようにここへ来た目的
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