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第87話

Auteur: 大落
夜はどんどん深くなり、明るい月が空に輝いていた。

二人は向かい合って木の下に立ち、見つめ合っていた。すると先に未央が口を開いた。

「藤崎さん、約束したこの関係をこれで終わりにしたいんです」

ただ恋人を演じるだけだったが、今はどんどん事が大きくなってきた。特に京香のあの嬉しそうな様子を見て、未央は心理的な負担でかなり押しつぶされそうになっているのだ。

悠生は眉間にきつくしわを寄せて、切迫した様子で尋ねた。「どうして?今まで問題なかったのに?」

未央は唇をぎゅっと結んだ。「おば様のことをこのように騙すのは良くないと思って。彼女はいつか本当のことを知るでしょう」

悠生はお酒を飲んでいてちょうど酔いが回ってきた頃合いで、うっかり口に出してしまった。

「だったら、本当の恋……」

その瞬間、急に黙った。

未央は不思議に思い、顔を上げ、何か物思い気な様子の悠生の瞳を見つめ、唾を飲み込んだ。

「藤崎さん、さっき何て?」

悠生は一歩前に出て、未央との距離を縮め、かすれた低い声で言った。

「俺は……」

瞬時にその場には曖昧な空気が流れた。

未央は眉をひそめ、近寄って来る悠生を止
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