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Penulis: 七賀ごふん
last update Terakhir Diperbarui: 2025-07-17 07:54:49

チャックに触れて、再び彼のものを取り出す。そこは自分と同じで、硬度を保っていた。

「……今日はそこまでやるつもりはなかったんだけどな」

和巳さんは少し笑って、額を手でおさえる。

「今欲しい。今じゃなきゃ駄目だ。和巳さんをもっと感じたい……っ」

理性なんてビリビリに破いて叫んだ。これこそ“逃げ”てるんだろう。考えることを放棄している。

こんなにも空っぽだから、皆に見透かされて、幻滅されるんだ。最後に望むことは、この空っぽな心と身体を彼に捧げて、……彼で満たされることだけ。

そしたら、ちょっとお釣りがくるくらい幸せかもしれない。

指が引き抜かれて、彼の性器が解れた入り口に当たる。心臓がバクバクして、息苦しさを感じた。六年前も、こうなることを望んでいたから。

この時を待っていたんだ。

「鈴。ちょっと訊いときたいんだけど」

俺の腰を支えて、彼は息を整える。

溶けそうなほど熱い。自分達の周りだけ酷く気温が上がってるみたいだ。

「俺のこと好き?」

「そんな……好きに決まってる」

顔から火が出そうなほど恥ずかしい。でもいっそ暴いて、明け渡して、本当の自分を見せよう。その方がずっと楽だ。

今まではそれを我慢してきた。彼を傷つけたくなくて、彼に嫌われたくなくて。けど今となっては、もっと早くに話せば良かった気がする。……結局、自滅して彼を傷つけたんだから。

「和巳さんが好きです。ずっと好きな男の人として見てました。貴方と両想いになる想像を、六年も続けてた……!」

あぁ、本当にやばい。絶対引かれちゃう。

羞恥心でまた涙が出そうになってると、不意に顔を隠してる手を引き寄せられた。

「熱烈な告白だね? で最高」

目が合う。彼の眼は、優しく俺を捉えていた。

「じゃあ次のお願い、言うね」

「ま、まだ……?」

あるのか。ドキドキしながら待ってると、和巳さんは楽しそうに口角をあげた。

「俺に愛されてることを、自信持って言って」

掌に口付けを落とし、彼は微笑えむ。反対に、こちらは青ざめた。

「愛されてること? って、何ですか?」

「何でもいいよ。でも思いつく限り全部言って。俺がお前の、どんなところが好きなのか」

それってつまり。

───俺の長所を言えってこと?

多分そうだ。でも彼に好かれてるところを上げるなんて、自分自信をべた褒めする流れになってしまう。

「そ、それはちょっと……思いつかないというか
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  • 余計なお世話係   1

    チャックに触れて、再び彼のものを取り出す。そこは自分と同じで、硬度を保っていた。「……今日はそこまでやるつもりはなかったんだけどな」和巳さんは少し笑って、額を手でおさえる。「今欲しい。今じゃなきゃ駄目だ。和巳さんをもっと感じたい……っ」理性なんてビリビリに破いて叫んだ。これこそ“逃げ”てるんだろう。考えることを放棄している。こんなにも空っぽだから、皆に見透かされて、幻滅されるんだ。最後に望むことは、この空っぽな心と身体を彼に捧げて、……彼で満たされることだけ。そしたら、ちょっとお釣りがくるくらい幸せかもしれない。指が引き抜かれて、彼の性器が解れた入り口に当たる。心臓がバクバクして、息苦しさを感じた。六年前も、こうなることを望んでいたから。この時を待っていたんだ。「鈴。ちょっと訊いときたいんだけど」俺の腰を支えて、彼は息を整える。溶けそうなほど熱い。自分達の周りだけ酷く気温が上がってるみたいだ。「俺のこと好き?」「そんな……好きに決まってる」顔から火が出そうなほど恥ずかしい。でもいっそ暴いて、明け渡して、本当の自分を見せよう。その方がずっと楽だ。今まではそれを我慢してきた。彼を傷つけたくなくて、彼に嫌われたくなくて。けど今となっては、もっと早くに話せば良かった気がする。……結局、自滅して彼を傷つけたんだから。「和巳さんが好きです。ずっと好きな男の人として見てました。貴方と両想いになる想像を、六年も続けてた……!」あぁ、本当にやばい。絶対引かれちゃう。羞恥心でまた涙が出そうになってると、不意に顔を隠してる手を引き寄せられた。「熱烈な告白だね? で最高」目が合う。彼の眼は、優しく俺を捉えていた。「じゃあ次のお願い、言うね」「ま、まだ……?」あるのか。ドキドキしながら待ってると、和巳さんは楽しそうに口角をあげた。「俺に愛されてることを、自信持って言って」掌に口付けを落とし、彼は微笑えむ。反対に、こちらは青ざめた。「愛されてること? って、何ですか?」「何でもいいよ。でも思いつく限り全部言って。俺がお前の、どんなところが好きなのか」それってつまり。───俺の長所を言えってこと?多分そうだ。でも彼に好かれてるところを上げるなんて、自分自信をべた褒めする流れになってしまう。「そ、それはちょっと……思いつかないというか

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