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第677話

Author: 星柚子
このまま隠し続けるくらいなら、いっそ早くはっきりさせたほうがいいと、奈穂は思っていた。

だが、奈穂は夏鈴本人ではない。

勝手に他人の秘密を明かすわけにはいかない。

懇願するような眼差しを見て、心が少し揺らぐ。

そして口を開いた。

「彼は、私の社員なんです」

その言葉を聞いた瞬間、夏鈴の張りつめていた体が、わずかに緩んだのが見て取れた。

優斗も夏鈴を気遣うように一瞬視線を向けたが、何も言わず、奈穂の説明に合わせた。

「そうなの?」恵子は疑いの目で優斗を見る。

社員だというのなら、どうして一緒に食事をしているのか。しかも、なぜわざわざ夏鈴の隣に座っているのか。

だが、今は奈穂の機嫌を損ねるわけにはいかない。

当然、これ以上強く問い詰めることもできなかった。

恵子はずかずかと優斗のそばへ行き、その腕を引っ張った。「立ちなさい!どうして娘の隣に座ってるの?」

力そのものは大したことがなかったが、優斗は相手が夏鈴の母親であることを考え、強く抵抗しなかった。

立ち上がると、そのまま少し離れた場所へ移った。

「お母さん!」夏鈴は声を震わせ、必死に泣き出しそうになるのをこ
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