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第892話

作者: おやき
「いいから行きなさい!早く出てってってば!」

紗由美は里沙の腕を掴み、力任せに階段を引きずり下ろし、そのまま玄関の外へ放り出した。

「こうなったのも、あんたが自分で蒔いた種じゃないの!」

紗由美は口から血を流してボロボロになった里沙を見て、さすがに少し不憫に思ったのか、彼女を助け起こそうと手を伸ばしかけた。しかし、何かを思い出したようにすぐにその手を引っ込めた。

彼女は自分のポケットから何枚かの紙幣を取り出し、里沙のポケットに無理やりねじ込んだ。

「とにかく、もう二度とこの家には来ないで。お父さんに見つかったら、また殴られるわよ!」

里沙は口の端の血を拭い、顔を上げて紗由美をじっと見つめた。

「つまり、あんたがアタシを実家に帰らせなかったのは……あいつらがアタシのマンションを狙ってるのを、最初から知ってたからなのね?」

紗由美はため息をついた。

「だって、あんたがバカだから悪いんじゃないの!私の言うことを聞かないから!」

「あんた、自分だけはあいつらみたいに汚くも厚かましくもないって思ってるのね。自分だけは高潔で、アタシっていうバカを助けようとしてやったんだって。で
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あんこ
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