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第8話

Author: アイスコーラ
朋美は一瞬言葉を失い、その瞳に明らかな動揺を走らせた。

だが必死で平静を装い、声を張り上げる。

「どうやってって、あなたが誰かの恨みでも買って、仕返しされたに決まってるじゃない!」

私は彼女の言い逃れを意に介さず、振り返ってバッグからタブレット端末を取り出した。

画面を操作し、再生された動画を彼女と北斗の目の前へと突きつける。

それは、復元された大学のアトリエ棟の防犯カメラ映像だった。

当時、アトリエ棟の監視カメラはずっと故障したまま放置されていた。

湊真がトップクラスの技術者を探し出し、半月かけてすべてのデータを復元してくれたものだった。

画面に映し出された映像は、極めて鮮明だった。

廊下の奥、給湯室の死角――そこには、私に隠れて密会していた北斗と朋美の姿が映っていた。

大学2年の時、イラストコンペの結果が発表され、私が唯一の推薦枠を勝ち取った日のことだった。

朋美は北斗の服の裾にしがみつき、ふたりは薄暗がりで激しく揉み合っていた。

そこへ、廊下の向こうから私が歩いてきた。

私の姿に気づいた朋美の顔に、見るに堪えない嫉妬と悪意が歪むように浮かんだ。

彼女は
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    朋美は一瞬言葉を失い、その瞳に明らかな動揺を走らせた。だが必死で平静を装い、声を張り上げる。「どうやってって、あなたが誰かの恨みでも買って、仕返しされたに決まってるじゃない!」私は彼女の言い逃れを意に介さず、振り返ってバッグからタブレット端末を取り出した。画面を操作し、再生された動画を彼女と北斗の目の前へと突きつける。それは、復元された大学のアトリエ棟の防犯カメラ映像だった。当時、アトリエ棟の監視カメラはずっと故障したまま放置されていた。湊真がトップクラスの技術者を探し出し、半月かけてすべてのデータを復元してくれたものだった。画面に映し出された映像は、極めて鮮明だった。廊下の奥、給湯室の死角――そこには、私に隠れて密会していた北斗と朋美の姿が映っていた。大学2年の時、イラストコンペの結果が発表され、私が唯一の推薦枠を勝ち取った日のことだった。朋美は北斗の服の裾にしがみつき、ふたりは薄暗がりで激しく揉み合っていた。そこへ、廊下の向こうから私が歩いてきた。私の姿に気づいた朋美の顔に、見るに堪えない嫉妬と悪意が歪むように浮かんだ。彼女は台にあった、熱湯で満たされた大ぶりのマグカップをひったくり、私を狙って死角から飛び出そうとした。私に見つかるのを恐れた北斗が慌ててその場を離れようと、死角から身を乗り出した、まさにその瞬間だった。朋美は私に向けて熱湯をぶちまけようと腕を突き出し――飛び出してきた北斗と衝突しそうになり、咄嗟に彼を前へと力任せに突き飛ばした。その反動で、熱湯はすべて、前によろめいた北斗の背中へとまともに浴びせられた。偶然の事故などではない。悪意に満ちた傷害行為だった。私は映像を一時停止した。そして、すでに顔面蒼白になっている北斗へと冷たい視線を向ける。「北斗。自分がその時、そこで何をしていたか、よく見たらどう?」北斗はずっと、私の命の恩人を気取ってきた。あの火傷の痕を盾にして、私が抱え込んだ罪悪感からくる献身を、さも当然のように享受し続けていた。この2年間、彼が朋美を露骨にひいきし、私に惨めな思いをさせても耐え忍んできたのは、かつて彼が言ってくれた、「紬希、怖がるな。俺がお前を守るから」という言葉があったからこそだった。だが今、白日の下に晒された真実が、彼が身に

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