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#20『父親』

last update publish date: 2026-11-05 18:47:51

※

「……父母、とは……このような存在なのだろうか」

「ん?」

「私は、『親』というものが分からない。事典では、子に対して無償の愛を注ぐ存在だと読んだ。親とは……両親とは、皆この様な存在なのか?」

「……どうだろうな。私も、自身の親とは仲が良い方ではなかったから」

 ローズマリーの言葉に、「どこも同じだな」とユズリハも苦笑した。

「でも、クミンがそう思ってくれるなら、私達は全然構わな……」

「嫌だ」

「ふぁっ?」

 意外な拒否に、二人は目を丸くする。

 クミンは涙に濡れる顔を隠す事も無く、どこか悔しそうに訴える。

「ユズリハが、『父』なのは嫌だ……っ!」

「!?」

「俺……!?」

「ユズリハの隣には、私が並んでいたいのに……っわ、私は……私が、この男の番に……『妻』というものになりたいのにぃ……!」

 ついに机に突っ伏して、クミンは声を上げて泣き出してしまう。

 ユズリハは天井を仰いで深い深い溜め息を吐き出し、ローズマリーは視線を逸らして肩を震わせていた。

「……笑い事じゃないぞ、ローズマリー……」

「ぐふっ……わ、わかってる。いや、ここまでくるとな……思想がどうのというより、可愛ら
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