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第9話

作者: クリスタル白菜
そう言って電話を切り、私はホテルのエントランスへ向かった。

遠くからでも、洋の姿はすぐに分かった。

私が近づくと、彼はじっとこちらを見つめている。

私は彼の前で立ち止まり、声を潜めた。

「今日は私の結婚式なの。お願いだから、邪魔だけはしないで」

「亜希」

洋は私の手首を強くつかんだ。

「帰るぞ。俺がお前を連れて帰る」

私は手を振りほどこうともがく。

「放して。私には、もう帰る家があるの。お願いだから放して」

その瞬間だった。

「手を離せ」

低く落ち着いた声が割って入る。

洸太だった。

彼は足早に私たちのもとへ駆け寄ると、私を自分の後ろへかばい、洋の手を払いのけた。

「安田さん、これ以上、私の妻につきまとわないでください」

その一言で、洋の表情が一変する。

「亜希はお前の妻じゃない。俺のだ」

洸太は表情一つ変えなかった。

「今日は私たちの結婚式です。

お祝いに来てくださったのであれば歓迎します。でも、邪魔をするつもりなら、お引き取りください。容赦はしません」

二人の間に張りつめた空気が流れる。

今にも殴り合いになりそうな気配に、私は慌てて洸太の
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