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第330話

Author: クレヨンまるこ
宴会場に戻った咲夜は、あたりを見回していた。

探しているのは千暁だ。

しかし、会場の中に彼の姿は見当たらない。

智之たちの姿も見えなかった。

「咲夜さん」

そこに詩乃が咲夜のもとに歩み寄ってきた。

咲夜は詩乃を見ると、ほっとしたように息をつく。「よかったわ。ちょうどみんなを探してたの」

詩乃が来てくれて助かった。

詩乃は咲夜の手首を軽くつかみながら言う。「智之が別に個室を用意してくれたの。千暁は心配だからって、咲夜さんを迎えに外に出て行ったけど……どうしたの?会わなかった?」

咲夜はブドウアレルギーがある。

そのため、事情を知らない人に無理やり酒を勧められることを千暁は心配し、早めに宴会場を出て咲夜を待つことにしていたのだ。

一方その頃、個室では良太が「千暁がまだ戻ってこないのは、咲夜をどこかに連れて行って告白でもしてるんじゃないか」と面白がっていた。

「現場を押さえてやる!」と今にも飛び出しそうになったものの、詩乃に止められた。

もし本当に告白の最中だったら、良太のあの落ち着きのない性格では、千暁が丹精込めて準備した告白を台無しにしかねない。

さらにしばら
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