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2.衣食住は重要です

Auteur: satomi
last update Dernière mise à jour: 2025-08-20 10:04:44

そして、俺は異世界に来た。

なんだろう、こののどかな田園風景は。地平線が見える。

俺に今必要なのは衣食住だ。

衣は今着てるのでいいかな?下着は変えたいから、やっぱ先立つもの(金?)が欲しいな。

食はナイフがあるし、そこらの食えそうな獣を狩るか。

住は先立つものがないとなぁ。しばらくは野宿かな?

うむ、まずは‘食’の調達。

俺は放牧されている牛を狩ろうとした。

「何するの?うちの牛!」

「何って、俺の今日の食料にするんだよ」

「何てことを。うちの牛なの。手を出さないで。明日の朝になったらこの子達から搾乳するんだから!」

肉牛じゃなくて乳牛か…。

「食料ないみたいね?というか、あんたはどこから来たの?見ない顔ね?」

どこからと言われてもなぁ。

「とりあえず、俺の名前はユウジだ」

「私はヘラよ。あっちに家があるから、しばらくそこに泊まるといいわ。気づかない間にうちの牛を食べられたらたまらないもの」

なるほど。…それにしても。あっちに家…。地平線の向こうだろうか?地平線にチラッと家の屋根らしきものが見えるが?

とにかく‘食’と‘住’ゲット!

俺は信念として『働かざる者食うべからず』と思っているので、ヘラに教えてもらい乳牛の世話をすることにした。

なかなか重労働。酪農家さんがマッチョなのもわかる気がする。

朝早く起きて、搾乳・牛の寝藁の取り換えなど多岐にわたる重労働。

「うちはそんなにたくさん牛飼ってないから、まだ楽なほうよ?」

と、ヘラは言う。酪農家、恐るべし。

「ユウジが来てくれてから、仕事が楽になったなぁ」

と、ヘラの親父さんに言われる。

「このままヘラの婿に来ればいいのに…」

「おとーさん!そんなんじゃないって!」

あーあ、ヘラも頬を紅潮させちゃって。耳まで真っ赤。呑んでるのか?このオヤジ?

「ヘラは何才なんですか?ちなみに俺は27才ですよ」

「「えー!もっと若いと思った―!!」」

はい、どこでもそんなリアクションです。

「俺は自立した生活がしたいんですよね。なんでできたら、バイト代みたいに頂けるとありがたいです」

「うちからは無理かなぁ?食事も寝床も提供してるし」

だよな。

「他の農家さんでアルバイトをすればいいという事ですか?」

「う…うん、まぁ、そういうことだ」

「では、紹介状を書いていただけると助かります」

こうして俺はヘラの家の隣(といっても、地平線から見えない…)の農家でアルバイトをするようになった。

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Commentaires (1)
goodnovel comment avatar
buchi
先ずは、食料を思って狩ろうとしたら、家畜だってんだね笑笑。そこで、酪農家のヘラと出会い、居候して酪農のお手伝いをする事に。更にお金を稼ぐ為に別の農家でバイトするんだね! ずいぶんと田舎に転生した見たいだね笑笑。
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