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第355話

Author: キラキラ猫
彼女の口調は、少し感情的になっていた。

遥の手を握る力も、ひどく強い。

声が咽び泣いている。

若い頃の彼女は弱く、自分の子供を守ることができなかった。

湊には幸せな子供時代などなかった。誰一人として、彼を正しく慈しみ、育てる者はいなかったのだ。

真由美は、胸が張り裂けそうだった。

遥は彼女に手を引かれるまま、優しくなだめるように言った。

「お義母さん、分かっていますから」

真理も真由美の腕に抱きついた。

「伯母さん、お母さんがね、今年のお正月に家に帰りたいって言ってたの」

真由美の意識が、一瞬でそちらへと引き付けられた。

「本当に?でも、お爺様が絶対に許さないわよ」

「もうお兄ちゃんには話したの。お兄ちゃん、帰ってから何かいい方法を考えるって言ってくれたわ」

湊は、淵と麗子が郊外の別荘から出てくることを拒んではいなかった。

「後で私から、湊と相談してみるわ」

……

帰りの車中。

真由美は真理から聞いた話を思い出した。

「湊、本当に淵叔父さんご夫婦を、お正月に呼び戻すつもりなの?」

「ああ、もうすぐ年末だしな。今日のお爺様の様子を見てると、どうやら淵
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