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第34話

작가: 酔夫人
last update 게시일: 2026-08-02 06:00:36
「小春様、お疲れさまでした」

庭師の新井が帽子を脱いで頭を下げる。

「こちらこそ、ありがとうございました。いろいろ知れて、嬉しかったです」

小春も笑顔で頭を下げた。

土で少し汚れた軍手を外し、花壇を見渡す。

色とりどりの花が風に揺れ、小さな蕾もいくつか顔を覗かせていた。

「キングがまだ小さくてよかったです」

「そうですね」

そう答えながら、小春は花壇の隅に小さな猫の足跡があることに気づいた。

しゃがみ込んで、土をかぶせ、足跡を消す。

「気になっていたのですが、『キング』というのは樹様の命名ですか?」

新井の問い掛けに、小春はキョトンとした顔で首を傾げる。

「私ですが?」

小さいながらも、人を見て逃げることのない堂々とした風格から、小春は子猫に『キング』と名付けた。

「……おかしい、ですか?」

新井は何か言いたげな表情をしている。

思えば、猫の名前の話になると、みんなこんな顔をする。

(樹さんだけだわ)

キングと名付けたと言って、「似合っている」と即答したのは樹だけだった。

◇◇◇

(似た者同士だよな)

使用人仲間から子猫の名前を聞いたとき、新井は昔を思い出した。

樹が庭で見つけた瀕死の
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