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第238話

مؤلف: 幸月
「私は……」

円香がさらに言い返そうと口を開きかけたところへ、杏奈が静かに腕を掴んで制止した。

ここへ来た一番の目的は、達也の書斎に忍び込んで証拠を探し出すことだ。こんな所で無意味な口喧嘩をして家から追い出されてしまえば、次に堂々と来る口実が完全になくなってしまう。今はグッと堪えて、引いておくべき場面だ。

杏奈の意図を察した円香は、するりと見事に話の向きを変えた。

「もちろん、お客様としてご挨拶に来たんですよ。なら、招く側としては、さっさとお客様を席に案内して歓迎してくれないと困りますけど」

蒼介の目の前ということもあり、紗里もここでは自分のイメージを崩して大っぴらにキレるわけにはいかない。薄い笑みの奥に氷のような冷たさを滲ませながら、ゆっくりと立ち上がった。

「失礼いたしました。お茶とコーヒー、どちらがよろしいかしら」

円香はツンと目を細めた。「オレンジジュースで」

そこへ、玄関から戻ってきたばかりの達也が、揉め事など知らぬ顔で口を挟んだ。「おや、ジュースか。いいだろう、今すぐ使用人を用意させよう。せっかく皆揃ったんだ、このまま夕食も……」

その言葉は、ソファに座る
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