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第9話

作者: 山谷いくえ
後のことは、人づてに聞いた。

幸平の会社が倒産した。

祐希の父が出資を引き揚げ、資金繰りが一夜にして行き詰まった。

幸平は、数十億を超えていた資産から一転、数億の借金を抱えることになった。

祐希は、彼が一番金を必要としているときに、ありったけの金を持ち逃げした。

輸出入貿易をやっているの男と一緒に海外へ逃げたのだ。

幸平はひとりで借金を背負い、会社は倒産し、自宅まで手放した。

そして、六畳ほどの賃貸アパートに移り住んだ。

港都市で彼を見かけた者がいる。

ひどく老けこんで、髪は半分以上白くなっていた。まだ四十前なのに、五十がらみに見えたそうだ。

彼はその相手に尋ねたらしい。

「川瀬舞子がどこにいるか、知らないか」

相手は首を振った。「いや、知らない」

幸平はその場に立ち尽くし、それ以上は何も聞かなかった。

その話を耳にしたとき、私は難民キャンプで、地雷で脚を失った老婆の切断手術をしていた。

手術灯がやけに白くまぶしくて、床には血が広がり、老婆はずっと泣いていた。

私は声をひそめて、当地の言葉で言った。

「大丈夫、私がちゃんと治すから」

老婆は私の手をぎ
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