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第 376 話

作者: 一笠
「金曜日の夜、霧島家と加賀家の年寄りが会合するらしい。叔父さんと翠の結婚の話を詰めるんだろうな」

電話で、輝は雑談のように話し始めた。「まさか、俺の尊敬する叔父さんが、政略結婚なんてするとは思わなかったよ。

世間の人は叔父さんを霧島家の当主だと思ってるけど、実際は、おじいさんが実権を握ってるんだ。叔父さんも、おじいさんには逆らえないってことさ。

姉さん、そう思わないか?

姉さん?」

輝が何度か呼ぶと、ようやく凛が「聞こえてるよ」と答えた。

「何をしてるのか?」輝は不思議そうに尋ねた。

「明日は撮影だから、クライアントから送られてきた資料を読んでる」

凛はそう言いながら、資料をめくっていた。少し
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