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第 614 話

Auteur: 江上開花
亜夕美が携帯を片付けようとした時、ふと振り返ると、菜実が画面を睨みつけながらアンチの書き込みに猛烈な勢いで反論していた。そして携帯から目を離すたび、視線だけはしっかりと亜夕美を捉え、監視の目を怠っていない。

亜夕美の視線に気づいた菜実は、何事もなかったかのように無邪気な笑みを浮かべ、素早く携帯の画面を伏せた。

亜夕美は黙り込んだ。

どうやら今の自分は、周囲の目には「一瞬でも目を離せば壊れてしまうガラスの工芸品」のように映っているらしい。常に誰かに守られていなければならない存在。

その後の撮影は至って順調で、何の手違いも起きなかった。一ヶ月を待たずして、彼女の出演シーンはすべて撮り終え、無事にク
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