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ただいま

Author: 影畑凛星
last update publish date: 2026-07-26 13:30:59

 玄関のドアが開く音に、リビングから雄吾が顔を上げた。

「おかえり」

 その一言を聞いた瞬間。

 佳苗は何日も張りつめていたものが、一気にほどけるのを感じた。

「……ただいま帰りました」

 バッグを置くより早く、雄吾が佳苗の表情を見る。

「終わったようだな」

 佳苗は驚いたように笑う。

「分かるんですか?」

「ああ」

「昨日までとは顔が違う」

 佳苗は小さく笑って頷いた。

「終わりました」

「私の送った契約書は間違っていませんでした」

 雄吾は静かに頷く。

「そうか」

 それだけだった。

 だが、その一言だけで十分だった。

 佳苗はソファへ腰を下ろし、今日あったことを話し始める。

 相手の営業部長から連絡があったこと。

 社内調査の結果、担当者が古い資料を見ていたこと。

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  • 夫の子を産まされ、妹の身代わりとして死んだ私――今世では冷徹CEOに執着されています   やっと捕まえた

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