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第255話

Author: かおる
勇が望んでいたのは、雅臣が星を突き放し、彼女が誰からも顧みられない捨てられ女になることだった。

星が雅臣を振り捨てた後、華やかに生きる姿など見たくはない。

彼は星を心底憎んでいた。

星が不幸になればなるほど、彼は胸のすく思いをするのだ。

かつては、二人が離婚して星が涙に暮れる姿を心待ちにしていた。

だが今、星の方から離婚を言い出したことで、彼は逆に、その望みがあっさり叶うことに納得がいかなかった。

「雅臣、気づいてないのか?」と勇は言う。

「星は最近すっかり変わった。

前はおまえに大声で言い返すことすらできなかったのに......今じゃ離婚を口にしてる」

「俺の見立てじゃ、きっと後ろ盾を見つけたんだ。

だから離婚を急いでる」

彼は続けざまにあげつらう。

「最近、星は怜の父親――あの影斗って男と妙に親しくしてる。

子どもまで世話してやってるらしい。

あれはもう、裏でつながってるに決まってる」

「それに、星の先輩ってやつもいただろ。

清子が二人で食事してるのを見たって。

あれも怪しいもんだ」

「男をとっかえひっかえする尻軽女が、雅臣から二百億せしめて別の
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