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第734話

Author: かおる
「......いや、なんでもないです。

ただ、どこかで見たことがあるような気がしまして」

仁志は淡々と答えた。

星が首をかしげる。

「記憶が少し戻ったの?」

仁志は数秒ほど沈黙した後、低く呟く。

「ときどき、断片的な夢を見ます。

場面がばらばらで、順序も脈絡もない......でも、確かに何かを思い出している気はします」

星は柔らかく微笑んだ。

「それでも、いい兆しよ。

記憶が少しずつ動き始めてる証拠。

焦らなくていいわ。

一度ほころびができれば、そのあとは案外早いものだから」

ふたりが穏やかに話していたその時、射場の方で翔太に弓を教えていた雅臣が、ちらりと視線を向けた。

――仁志が、また戻ってきている。

その瞬間、彼の眉間に深い皺が寄った。

「翔太、少しひとりで練習していなさい。

あとで続きを教える」

「うん!」

素直な返事をして、翔太は再び弓を構えた。

雅臣は矢の音の中を抜け、二人の方へ歩み寄ってくる。

その姿を認めた瞬間、星の表情は一気に冷めた。

――結婚していた五年間、二人で出かけたのは、数えるほどしかなかった。

それなのに、離婚した
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YOKO
この人どうしていつもヤボったいの? 「水、飲め」‥ ヤンキーだって、そんな言い方しない。
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