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第 430 話

Author: 水原信
彼女はしばらくの間なんとか我慢していた。自分なら耐えられると思っていた。

だが、彼女の鼻はあまりにも敏感で、その臭いに耐えきれず、突然えずき始めた。

ちょうど理也と会話していた最中、海咲の異変に気づいた彼は、心配そうに言った。

「海咲、大丈夫か?」

海咲はもう限界だった。口を押さえて、急いでトイレへと駆け込んだ。

彼女の様子を見て、理也は一瞬戸惑った。こんな反応、普通なら妊娠している人間くらいしか起こさないはずだ――

理也の顔には次々と表情が浮かび、やがて真剣な顔つきで彼女の後を追い、トイレの前まで行った。

海咲はしばらく吐いていた。

つわりが日に日に強くなっていた。

吐き終わると、海咲は顔を
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