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第 177 話

last update publish date: 2026-09-17 09:46:16
「最初は、とは?」

「最初は王宮慈善事業だけでした。財務院の支出を調整するためです。王宮は金が足りない。だが見栄えは落とせない。慈善をやめるとも言えない。なら、少しずつ調整する」

「調整」

「そう呼んでいました」

セムの声は、乾いていた。

「毛布を少し薄くする。冬服の数を少し減らす。輸送費を少し上げる。納入を遅らせる。誰かが我慢すれば済む程度に」

「誰かとは?」

クラリスの声が低くなる。

「孤児院の子どもですか。施療院の患者ですか。王宮で声を上げられない見習い令嬢ですか」

セムは答えなかった。

答えられなかったのかもしれない。

クラリスは続
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