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第 27 話

last update publish date: 2026-08-12 12:49:34
一人の令嬢が戻ったところで、変わるものではない。

いや。

これまでは、その一人の令嬢が無理をすることで動いていた。

ならば、変えられないと決めつけるのも違うのかもしれない。

「殿下は、わたくしを信頼してくださっているのですか」

問いながら、クラリスは自分で少し驚いた。

信頼。

その言葉を使った。

レオンハルトは、まっすぐ答える。

「仕事については、すでに」

「仕事については?」

「人としては、これから知りたい」

クラリスは、返事を失った。

イリスがまた咳払いした。

今度は、明らかにわざとだった。

「イリス」

クラリスは振り返らずに言う。

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