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第 28 話

last update publish date: 2026-08-12 12:49:34
レオンハルトの金の瞳が、わずかに揺れた。

「私がいれば、兄上は反発する」

「存じております」

「では、なぜ」

「わたくしが、王太子殿下の所有物ではないと示すためです」

レオンハルトは、少しだけ笑った。

満足げに。

「承知した」

クラリスは背筋を伸ばした。

イリスが新しい茶器を用意する。

その手つきは完璧だが、表情には「塩でも入れましょうか」と書いてあるように見えた。

「イリス」

「はい」

「普通のお茶を」

「かしこまりました。普通の」

わざわざ繰り返す必要はなかった。

扉が開く。

ジュリアス・ヴァレンティアが入ってきた。

昨日より疲れた顔を
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