เข้าสู่ระบบ「用途混在番号……」 ダンは、その言葉を口の中で転がした。 「分かりにくいような、分かりやすいような」 「現場では、別の呼び方の方がよいかもしれません」 クラリスが言うと、ダンは少し考えた。 「まとめ番号、ですかね」 「まとめ番号」 「違う荷を一つにまとめた番号。倉庫じゃよくあります。悪いことじゃない。ただ、追いかけたいなら困る」 クラリスは、すぐに頷いた。 「では、現場用語として“まとめ番号”を併記しましょう」 オスカーが記録する。 用途混在番号(現場呼称:まとめ番号) ダンは少し照れたように鼻の横を掻いた。 「俺の言葉が記録に残るんですか」 「必要な
クラリスが尋ねた。 「それなら、まだ通しやすいです」 ボルクは答えた。 「港湾では開けず、封印と外札だけ確認。王妃執務院指定仕立て場で開封し、端印と布状態を確認する。倉庫は封印が破られていないことを記録する」 セリアが頷く。 「慈善記録官室としては、その方が扱いやすいです」 ミレーヌも小さく頷いた。 「開封者名も、仕立て場で記録できます」 ダンは台帳を見ながら言った。 「それなら、うちの仕事は増えすぎません。外札を一枚足すくらいなら、まあ……」 「足すくらいなら?」 クラリスが聞き返す。 ダンは渋い顔をした。 「足すなら、落ちにくい札にしてください。紙札だ
「用途札は?」 ミレーヌが尋ねた。 少し声が小さい。 だが、質問はまっすぐだった。 ダンは彼女を見る。 「札はありますよ。荷札なら」 彼は近くの箱を指した。 木箱の側面には、確かに札がついている。 N-442 その下に、倉庫内棚番号。 B-17 さらに小さく、品目。 北方厚織布類 「……用途はありませんね」 ミレーヌが言うと、ダンは肩をすくめた。 「用途は、ここでは荷主が知っていることです。うちが見るのは、番号と数と傷みです」 「傷みは見るのですか」 「見ます。濡れていたら困る。虫が入っても困る。箱が割れても困る。だが、中身が施療院へ行
第三北方倉庫は、王都から半日ほど離れた港湾区の北端にあった。 海は見える。 だが、観光客が眺めるような青い海ではない。 荷船の帆、濡れた縄、積み上げられた木箱、潮を含んだ風、魚と油と木材と人の汗が混ざった匂い。 王宮の磨かれた廊下とは、まったく違う場所だった。 クラリスは馬車を降りた瞬間、思わず外套の襟を押さえた。 「王宮より、ずっと風が強いですね」 隣でミレーヌが小さく言う。 今日は、王宮筆頭実務顧問室からクラリスとオスカー。 慈善記録官室からセリアとミレーヌ。 財務院からエリオット。 港湾会計担当官のボルク。 そして、護衛兼立会人として王弟府の
エリオットが顔を上げる。 「それなら、札自体は一枚で済みます」 「ただし、札が失われた場合が怖いですね」 セリアが言う。 「札番号を帳簿にも写します」 ミレーヌが続けた。 「札がなくなっても、帳簿の番号と梱包番号で追えるように」 クラリスは頷いた。 「よいです」 イリスが小さく札をしまった。 「今回は減りましたね」 「少しだけ」 「少しでも大切です」 その日の夕方、港湾会計担当官ボルクも呼ばれることになった。 彼は顧問室に入ってくるなり、机上の資料を見て渋い顔をした。 「用途札ですか」 「はい」 「港湾作業が増えます」 予想通りの第一声だった。
積荷番号 N-442 北方厚織布類 三十二梱 第三北方倉庫 クラリスは眉を寄せた。 「港湾到着記録では二十梱と十二梱に分かれていましたね」 「はい。しかし倉庫記録では、同じ北方厚織布類として三十二梱にまとめられています」 「用途欄は」 「ありません」 「商会別は」 「ここにはありません。別紙にあるはずですが、まだ提出されていません」 イリスが静かに言った。 「同じ番号の箱が二つある、ということですか」 エリオットは少し考え、頷いた。 「厳密には、箱ではなく積荷番号です。同じ積荷番号の中に、用途や商会の違う箱が混ざっている可能性があります」 ミレーヌが、ぽつりと言







