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第473話

Auteur: つき酔
少し離れたところでエレベーターの扉が開いた。中から出てきた人影を見て、浩平は目に宿っていた冷酷な光を収め、電話を切ると、大股で承也の病室へ向かった。

ドアを押し開けるなり、彼は中にいる人間へ声を張った。

「朗報を持ってきたぞ。お前が気になって仕方ない人は病室に戻った。省之介はついて行ってない。これで安心しただろ?まだ俺を追い出すか?」

承也は、少し変形したペンを握ったまま、彼を相手にしなかった。悠斗に彼を追い出せとも言わない。ただ、指先にこもっていた力だけが少し緩んだ。

東安市の空は、午後から重く曇り始めた。夜になると、雨が降り出した。

しとしとと雨が窓ガラスを叩いていた。病室には小さな明かりが一つだけ残され、莉奈はベッドに横向きで眠っていた。呼吸は浅かった。

ドアが外からそっと開いた。承也は眠っている莉奈の顔を見つめ、後ろ手にドアを閉めると、一歩ずつ病床へ近づいた。

病床のそばには丸椅子があった。だが承也はそこに座らず、ゆっくりとベッド脇にしゃがみ込んだ。布団を引き上げ、莉奈の胸元へそっと掛けた。

彼は遠慮なく、彼女の顔に視線を注いだ。

そうしてしばらく静かに見つめ
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