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壁の花。

last update تاريخ النشر: 2025-07-20 13:16:18

 夜会の会場に着くと既にたくさんの人でごった返している。恐らく国王陛下である父様が夜会に来ると嗅ぎつけたのだろう。

父様も母様も殆ど夜会には参加しない。

参加するとしたら国家行事の時や、仲のいい友人から招待を受けた時くらいだ。

以前、母様に聞いたことがある。私には夜会に参加しろと言うのになぜ自分たちは夜会に参加しないのかと。

そしたら母様は、王族の私たちが参加したら、皆楽しめないし、主催者よりも私たちが目立ってしまって主役になってしまう可能性が高い。それに忖度してこようとする輩まで出てくるかもしれないから行かないのだと言っていた。

「メローラ。今日こそ婚約者を見つけないとそろそろ母上たちが怒るぞ。」

「分かっていますよ。アニバル兄様…しかし今日は何も問題起こさないと決めているのです。で、ないとピンクのドレスが…。」

母様が持ってきたピンクのドレスを想像する。たくさんのリボンとフリルが着いていて髪につける髪飾りまでリボンだった。それを自分が着ると言う想像をするだけで鳥肌が立つ…。

「フン…それよりも縁談の方が面倒だろうが…。取り敢えず1人くらいは自分から声かけろよ?で、ないとまた母上が縁談を拾ってくるぞ。」

兄様だって結婚相手を作る気もなくのらりくらりしているのに何故女と言うだけで、私だけが言われるのかがよく分からない。

アニバル兄様こそ王太子なのだから結婚相手を見つけなくては行けないのではないだろうか。

「これが女と男の違いと言うやつか…つくづく嫌になる…。」

私は兄様達と別れると、壁によりかかって辺りを見渡した。

夜会のときは壁に寄りかかって観察するのが1番面白い。

兄様達は令嬢立ちに囲まれて渋い顔をしているし、父様たちは下心ありそうな大人に囲まれている。

恐らく、兄様達の婚約者にうちの娘はどうかと勧められているのだろう。

あんなに話しかけられても顔色一つ変わらない母上は流石だと思う。

「また、お前はそうやって壁の花に徹しているのか…?」

「なんだ…ウェインか…。お前も呼ばれていたのか…。」

声を掛けてきた男の方を見る。

ウェインライト・ガーフィール

私より3歳年上の19歳でガーフィール侯爵家の嫡男。

私の幼馴染でもある。ウェインの母が私の乳母をしていたこともあり、兄妹のようにして育った。兄様たちとは歳が離れているからか、兄様たちよりも兄妹らしいかもしれない。

「なんだとはなんだ。今日は父上と母上も来ているからな…付き添いだ。それに俺はお前と違って婚約者がいるからな。俺は自由だ。」

そう言って私の横で壁にもたれ掛かる。

「その婚約者様の顔が見えないが…今日は来ていないのか?」

「誘ったんだが、周りから笑われるのが嫌とか言う理由で、来たくないと言われてしまった。俺は気にしないんだがな…」

確か…ラグネリアだったか…。

醜女だと笑われてるのを1度見た事がある。

私からしたらそう言って笑うやつらの方が品性を疑うが…。

最近はほとんど夜会やお茶会に顔を出さないから見かけることがない。そのせいかウェインに婚約者がいるというのは出任せなんじゃないか…とも言われているくらいだ。

きっと本人は知らないんだろうが。。

「見た目よりも中身が大事だよな。私もそう思うぞ。いくら見た目だけ良くたって私には婚約者すらできないからな。」

「お前の場合は…違うだろう。今だってお前を下心ある目で見ている奴ばかりじゃないか。ただな…あの兄達を相手にすることを考えるとなかなか声をかけられないんだろう。尚且つ自分よりも婚約者の方が強いなんて面目が立たない。」

「確かにな…。」

いつも誰かが話しかけてくれば兄様達がやってくるし…。決闘を申し込んでくる男共は私に毎回負けてしまうものばかり。

ウェインの言葉に納得していると、

会場内を1人の女性の声が蹂躙した。

「わ、わわ私に近寄らないで!!!貴方みたいなデブで吹き出物だらけの豚と結婚できませんわ!あ、あああ、貴方なんか私の婚約者に相応しくないわ!!!」

私とウェインは顔を見合わせると、声のする方向へと向かった。

「そ、そんなこと言わないでくれ…パルサティラ嬢。」

「やめてよ。汚らわしい…その汚い身体で私に触れないでちょうだい。この白豚!!」

男は女に勢いよく身体を押されて尻餅を着いた。

「大体ね!貴方と婚約したのだって仕方なくなのよ。お父様が貴方と婚約すれば、好きな物を好きなだけ買ってやるって言うから…それに頂いた肖像画と全然顔が違うじゃない!この嘘つき白豚男!」

男の方がパルサティラと言っていたということは、尻餅を着いている男がテッサリーニ国の王太子、オルラフィオ王太子殿下のようだ。

「オルラフィオ王太子殿下って、あんな感じだったか…?昨年見た時はスラリとしていて今と全然違ったような気がするんだが…」

昨年テッサリーニ国の建国パーティーに招待されてウェインと4番目のロオーデリヒ兄様の3人で行った時のことを思い出す。

「今とは全然違うな…顔立ちも綺麗で好青年という言葉が似合う男だったと思うぞ。」

2人でコソコソも話していると、あの2人の所にもう1人男が近づいていく。

あれは、確か…

「ガランハルド!!」

パルサティラは近づいてきた男の名前を呼んでその男に抱きついた。

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    「なぁ、マーヤ。やっぱり夜会に参加しないと行けないのか?」「そうですね。メロライン姫様には夜会が似合わないことは重々承知しておりますが、そろそろ婚約者を作らなくては、旦那様も奥様も悲しまれますよ。」この1年、嫌というほど夜会に参加してきた。理由は簡単。婚約者を作るためだ…。この国では不思議な事に16歳から18歳までに婚約者ができなければ売れ残りというレッテルを貼られる事になる。そうなると更に婚期は遠のき、訳あり貴族やお金持ちの商家に嫁ぐか…平民となるか。最悪ずっと独身で終えるなんてこともある。私的にはずっと独身でも構わないと思っているんだけど…どうやらそうは行かないらしい。母様

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    「分かりました!ではフィオ様と呼ばせて頂きます。それと私の事もメローラと呼んでくださいませ。メロラインと呼ばれる時は大体怒りの鉄拳が母様から降りる時なので…吃驚してしまいまして…」母様の話をすると大体の人は笑ってくれるのだが、少し困った顔をする程度。ずっと下を向いているし、父様たちのところに連れて行っても、余りいい印象を持たれないだろう。「フィオ様。よろしいでしょうか?これからフィオ様には私の家族と会っていただきます。そこで…1つお願いがあるのです

  • 婚約破棄の現場に遭遇したので私から求婚することにしました。白豚と嘲笑った皆様には誠心誠意お返しさせていただきます!!   隣国の王太子殿下に求婚する。

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