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第7話

作者: 野良
父は床に這いつくばったまま、私の手を見つめていた。

私の小さな手は、何かを硬く握りしめていた。薬箱に入っていた説明書の切れ端だった。

救急隊員が指を開かせようとしたが、死後硬直が始まっているのか開かない。

見かねた管理人さんがピンセットを持ってきて、少しずつ、少しずつ、その紙片を引っ張り出した。

汗とペンキでくしゃくしゃになったその紙片には、一行の小さな文字が印刷されており、そこだけ鉛筆で真っ黒になるほど何重にも丸がつけられていた。

【※塩素系洗剤と絶対に混ぜないでください】

その文字を見た瞬間、母は突然その場に嘔吐した。

父は震える手を伸ばしてその紙を受け取ろうとしたが、手が激しく震えすぎて、三度空を切ってようやく掴むことができた。

警察が到着したときには、リビングの照明がすべて点けられていた。

眩しいほどの白い光が、物置部屋の中を容赦なく照らし出す。

ドアの内側に残された無数の黒い指紋が、一本、また一本と、鮮明に浮かび上がった。

一番低い指紋は、床の隙間のすぐそばに。

一番高い指紋でも、やっと母の腰の高さに届くかどうかだった。

「お子さんをこの部屋に閉じ込
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