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第15話

Author: 如子
淳は黙ったままの里奈を見たが、それ以上は何も聞かなかった。

「外は暑い。中に入ろう」

ただそう言っただけだった。

......

その夜。

月が昇り、冷たい光が川面を静かに照らしていた。

淳は川辺で仁を見つけた。

仁は大きな岩の上にしゃがみ込み、川の水で顔を洗っている。

流れる水が手の傷口や泥を洗い流し、うっすらと赤く染まっていた。

足音に気づいて振り返り、相手が淳だと分かると、再び視線を川へ戻して水をすくい、顔へとかけた。

淳は彼の前まで歩いてくると、ズボンのポケットからクシャクシャの札束を取り出した。

それを仁の濡れた手に押し付けた。

「日当だ。もう来るな」

仁は手の中の紙幣を見つめた。

湿気を帯び、淳の体温が残っている。

受け取るでもなく、突き返すでもない。

ただ指先がわずかに緩み、濡れた紙幣は指の隙間から滑り落ちて川辺の小石の上へ散らばった。

低い声で言う。

「俺は、金のためじゃない」

「だから余計に来てほしくねえんだよ!」

淳が突然怒鳴った。

静かな川辺にその声が鋭く響き渡る。

真っ赤になった目を見開き、胸を激しく上下させながら、長く
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