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11話

Auteur: 東雲桃矢
last update Date de publication: 2026-02-25 15:20:31

「申し訳ございません。以後気をつけます」

 ふさは悔しそうな顔で、今度こそ風呂の準備をしに行った。

「立ちなさい」

 文彦はうたの肩を抱き、ゆっくり立たせると、和装外套を脱いでうたに羽織らせた。

「汚れてしまいます……」

「あなたに風邪を引かれては困ります。こちらへ」

 文彦はうたの肩を抱いたまま進む。途中で出くわした使用人にお茶の用意を頼むと、彼は自室にうたを連れ込んだ。うたをソファに座らせ、暖炉に火を焚べると、彼女の隣に腰を落ち着かせた。

「小生がいない間、なにがあったんです? ゆっくりでいいので、話してください」

「はい、実は……」

 うたは文彦の不在時に使用人にされたことをすべて話した。話しながら思い出し、泣いて言葉がつっかえたりしたが、文彦は焦らせることなく、辛抱強く話を聞いてくれた。

「うちの使用人が、本当にすいません。小生を嫌っているのは知っていましたが、まさかここまでとは……」

 文彦がため息をついたタイミングでドアがノックされる。文彦が許可を出すと、使用人はふたりの前にティーセットを置き、恭しく一礼して出ていった。

「お茶でも飲んで、少し落ち着いてください」

「はい
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