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第二章:ルイスの嫉妬

Author: Kaya
last update Last Updated: 2025-10-17 19:58:30
思えばダンテも、リーアを密かに想う不憫な当て馬の一人である。

原作でダンテは、好奇心から王宮を探索していてこの庭園にたどり着いた。

その時に、泣いているリーアに出会った。

ダンテはリーアが自分の親友の想い人だとは知らずに彼女を慰め、そこから二人の密会が始まった……

という内容だった。

ダンテの気持ちを知らないまま、リーアは彼にエルミニオとの恋の相談をすることになった。

そう考えると、ルイスの結末よりはマシだとしても相当つらい恋のはずよね。

「あなたもルイス殿下も、どうしてそう変わったのでしょう。」

ダンテは、まるで自分が変わらないことが不満だとでも言いたげだった。

「ダンテ様も、新しい恋でもしてみたらどうですか?」

私はダンテを見おろしながら、つい無意識にそんなことを口走った。

瞳が驚いたように大きく見開く。

「面白いですね、ロジータ嬢。

まるで私が、誰かに恋をして苦しんでいるかのような言い草だ。」

「あら、そうではないのですか?」

誰にも気づかれないと思っていたリーアへの想いを、私に知られていて驚いたかしら。

確かにダンテに私は無意識に同情していた。

宝剣で私を殺すことを、エルミニオに提案したひどい男なのに。

「簡単に忘れられるなら、恋などしませんよ。

ですがロジータ嬢、あなたは見事に忘れ去ることができたのですね。」

「ええ。お陰さまで。

真に愛するルイス様にも巡り合えましたし。」

笑顔で私が答えると、ダンテは溜息混じりに苦笑した。

そうやって笑えば美形なのだから、もっとリーア以外にも幅広く目を向ければいいのに。

「ロジータ嬢、報酬は確かに受け取りました。」

「ええ、嫌いな私に協力してくれてありがとうございました。」

皮肉を混ぜて言うと、ダンテは袋を懐に仕舞いながらまた笑った。

用事が済み、軽く頭を下げて私はその場を立ち去ろうとした。

だが背後からダンテに腕を掴まれた。

「!??」

その瞬間、少し離れた建物に隠れていたマルコが飛び出してこようとする。

しかし私は「大丈夫、心配いらないわ。」と目配せをして、マルコの動きを止めた。

すでにダンテが、マルコの存在に気づいていたからだ。

やはり油断ならない男ね!

「一人きりで来るようにと言ったのに、少し残念です。

ですが、許します。

ルイス殿下があなたを相当大事になさってるようなので
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