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第6話

Author: ハカナサ
エキシビション開始まであと一時間。

翼は苦虫を噛み潰したような顔で、苛立ちまぎれに私に電話をかけた。

だが、受話器から聞こえてきたのは、無機質な提示音だった。

「おかけになった電話は……」

……

飛行機を降りると、人混みの中にすぐ池田監督の息子、隼人を見つけた。

どこか厭世的で冷淡な顔立ちに、暗く沈んだ瞳は冷ややかで深みがある。

まるで、ライバルを値踏みするかのような視線だ。

しばらく視線を交わした後、先に根負けしたのは彼の方だった。

耳の先端をわずかに赤く染めながら私の前に歩み寄ると、高慢な態度で私を睨みつけた。

「あんた、あの翼のコ・ドライバーだろ?

親父のやつ、なんであんたをあんなに宝物みたいに扱うんだよ。おい、一体何者なんだ? この俺に直々に迎えに来させるなんてさ」

口は悪いが、その手はごく自然に私のスーツケースを受け取っていた。

車に乗り込むと、助手席に腰用のクッションが置いてあることに気づいた。

隼人は何かを必死に隠すように無愛想な表情を浮かべていたが、結局はポツリと説明した。

「親父が言ってたんだ。あんた、腰を痛めてるんだろって」

カーナビ
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