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第15話

Auteur: 浅川夜
南市の湿り気を帯びた雨の多い春夏が入れ替わる中、半年という月日が静かに流れていった。

小夜子の手から美陽のデスクへ、「火中の栗」とも言える仕事が直接放り込まれた。

プロジェクト自体の将来性は非常に高かった。当社の技術的優位性を活かし、南市中央区における「デジタル行政」アプリの開発を支援するというものだ。

だが、本社から赴任したばかりの前任者は明らかに現地の風土に馴染めておらず、提出したプランは三回連続で政府関連部門から却下されていた。

その理由は「技術案が各部門との連携不足」「データセキュリティ基準が最新法律に未達」「地域の発展との相乗効果が示されていない」と、回を追うごとに鋭さを増し、提携先担当者の態度も熱心なものから事務的な冷淡さへと変わっていた。

「本社はこのプロジェクトをまだ諦めていないけれど、忍耐も限界に近いわ」

小夜子は簡潔に告げた。

「あなたが行って、立て直せるか見てきて。無理なら、規定通りに中止を申請して損失を抑えなさい」

美陽は部下の田中を連れ、南市の市役所に通い詰めた。

窓口では電話が「ジリリリーン」と鳴り響いている。

美陽は窓口に向かう職員の後
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