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第195話

Author: 楽恩
「……私が?どういう意味よ」

思考が追いつかずに聞き返すと、宏の目が鋭く光った。まるで冷たい刃のようだった。

「とぼけるな」

私は彼を茫然と見つめ、胸の奥に怒りが湧き上がる。

「……何のことよ?私は何もしてないよ?」

「まだシラを切るか」

宏の口元が冷たく歪む。雰囲気はどんどん刺々しくなっていき、彼はスマホを操作して私の前に突き出した。

「ほら。お前の手柄だろうが」

私は一瞬、何が起こっているのか理解できなかった。

けれど、スマホの画面を見た瞬間、雷に打たれたような衝撃が走った。

つい数分前に急上昇したばかりのホットワード。

内容は、まさに豪門スキャンダル。

主役は、私の義父・文仁とアナだった。

しかも動画付き。

サムネイルは、昨夜の田中家の裏庭……。

一目でわかった。背筋がゾッとして、震える指で再生しようとタップしたけど、もうその動画は削除されていた。

封鎖されていた。

しかも、「宏とアナが親密に歩いていた」なんていう目撃証言まで拡散されていて、ネットは瞬く間に罵詈雑言で溢れかえっていた。

宏は冷たく笑った。

「……言い訳もできなくなったか」

頭が真っ白になりながらも、私は必死に否定した。

「私じゃない。宏、私はそこまでバカじゃない。やるとしても、今は絶対に出さない」

――これは本当だ。

実際、いずれは公開するつもりだった。

でも、それはちゃんと離婚届を受け取ってから。

正式に終わってからじゃなきゃ、こんな爆弾は投下できなかった。

「じゃあ、誰があの動画を持ち出したっていうんだ?」

宏の視線が突き刺さる。

「まさか……昨夜、誰かと一緒に鑑賞会でもしてたのか?」

……その一言で、私の中の点と点が繋がった。

――服部鷹。

でも確証はない。

今ここで何を言っても、宏が信じるわけない。

「信じなくてもいい。でも、もうここまで来たんだから、証明書くらいは――」

「君の思い通りになるとでも?」

宏の口元に浮かぶのは、明らかな嘲笑。

声は凍りつくように冷たかった。

「南、夢見てんじゃねぇよ」

そう言い放つと、彼は踵を返し、大股で部屋を出て行った。

「……」

私は深く息を吸い込んで、その背中を睨みつけるように見つめた。

怒りがこみ上げる。

「いいよ、協力しないならしないで結構。法律上、別居が2年経てば
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