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第407話

Auteur: 結奈々
「好き?」柚香は言い返した。「それがあなたの言う『好き』なら、全部返すわ。受け取る気はないから」

そう言って立ち上がり、もうここにいるつもりはなかった。

もう全部、はっきりした。これ以上いる意味はない。

「待って」遥真が呼び止める。

柚香は足を止めて振り返り、彼より先に口を開いた。「もし真帆や怜人を使って……」

「俺のケガのこと、聞かないのか?」

二人の声が同時に重なった。

空気が一瞬で静まり返る。

遥真の目の奥に、ほんの一瞬だけ傷ついた色がよぎったが、すぐに消えた。

「医者には命に別状はないって言われてる。二、三週間も休めば退院できるし、今のところ合併症もない」彼女の刺々しい言葉には触れず、自分の状態だけを淡々と伝える。「心配しなくていい」

「心配なんてしてない」柚香はすぐに言い返したが、無意識に手には力が入っていた。

遥真はそのまま彼女を見つめている。

どうして今まで気づかなかったんだろう。こんなにも素直になれないなんて。

「心配してないなら、それでいい」あえて指摘はしなかった。「帰り道、気をつけろ。家に着いたら連絡してくれ」

柚香は何も答えず、そのまま
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