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第四十一話

Author: 麻木香豆
last update publish date: 2026-08-25 11:13:09

ふと、圭は夢を見た。本当に眠かったのだろう。すぐ夢と分かった。

海斗のような時差ぼけはない。それでも、日本へ戻るまでの慌ただしさや新しい生活への緊張で、身体の奥には疲れが残っていた。

だからだろうか。眠りに落ちた圭は、深いところへ引き込まれていった。

これは……夢だ。すぐにそう分かっていた。

そこは、現実にはないような、ふわふわとした空間だった。

自分がどこかで眠っている。けれど、自分の意思では動いていない。

身体は勝手に動き、決められた場所へ進んでいく。

まるで、自分自身が映画の中に入り込んで、その映像を外側から見ているようだった。

圭は周囲を見回した。そして気づく。

……ここは、今じゃない。今の夢を見ているわけではないんだ。

過去だ。過去の場面だ。

覚えのある空気。覚えのある匂い。

圭は作業着を着ていた。まだ真新しい。ヘルメットもかぶっている。

周囲には大勢の作業員がいて、建物の骨組みが姿を現している。

「……ここは」

美術ホールの別館。自分のデザインが採用され、建築が進んでいた頃だ。

毎日のように現場へ足を運んでい
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