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第80話

Auteur: Hayama
last update Date de publication: 2026-07-06 17:20:36

「私の父が、人生を懸けて研究していた薬というのは、もしかして…」

膝の上で固く握りしめた両手にはじっとりと嫌な汗が滲み、指先は氷のように冷たくなっている。

頭の中では、かつて自分が吐き捨てた数々の残酷な言葉が、呪いのようにぐるぐると渦巻いていた。

「あぁ。亡き妻の、難病を治すためのものだったんだ」

確かな重みを持って紡がれたその言葉は、私の頭を鈍器で殴りつけるほどの衝撃を持っていた。

難病の再生医療薬。それは決して顔も知らない誰かのための新薬開発などではなく、智哉さんの最愛の母親の命を繋ぎ止めるための、彼ら家族にとっての文字通り最後の希望だった。

その希望を、私はあの日…。

何も知らない怒りに任せて罵倒したあの時、智哉さんがどれほどの絶望と、怒りを味わったのか。想像するだけで胸が激しく締め付けられる。

私は声を発することはおろか、瞬きすら忘れたかのように、ただぼう然と虚空を見つめることしかできなかった。

「……っ、あぁ」

喉の奥から、言葉にならない掠れた嗚咽が漏れ出た。

両手で顔を覆い隠すように俯くと、後悔という名のどす黒い感情が全身の血液に乗って駆け巡り、私を内側から食い破りそうに
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